「ああ、今年もこの季節が来たか…」
スーパーの鮮魚コーナーに並ぶ、香ばしい匂いを漂わせるうなぎの蒲焼。
食欲をそそられる一方で、その値段を見て思わずため息をついてしまう方も多いのではないでしょうか。
様々なものが値上がりする昨今、夏の風物詩である「うなぎ」も例外ではありません。特に、7月からは約2,000品目以上が値上げされるとの報道もあり、家計への影響は気になるところです。
「昔はワンコインで食べられたのに、今は700円、800円は当たり前…」そんな声も。
今年の土用の丑の日を前に、気になる「2025年のうなぎ事情」を徹底調査。
なぜ価格が高騰しているのか、そして美味しく夏を乗り切るための選択肢をご紹介します。
■若者ほど「うなぎ離れ」?変わりゆく食卓事情
かつては夏のスタミナ食の代表格だったうなぎですが、その立ち位置にも変化が見られるようです。
あるアンケート調査によると、「毎年食べる」「ほとんど毎年食べる」と回答した人は全体の27.3%でした。
驚くべきは、これを20代から30代の若年層に限定すると、「全く食べない」「ほとんど食べない」と答えた人が4割弱にものぼるという結果です。
高級品となりつつあるうなぎは、特に若い世代にとって、なかなか手の届きにくい存在になっているのかもしれません。
■なぜ高い?2025年のうなぎ価格の現状
では、実際のところ価格はどれくらい上がっているのでしょうか。
岡山市中央卸売市場のデータを見ると、2024年度のうなぎの平均卸売価格は1kgあたり5,495円でした。そして今年度(2025年)は、そこからさらに100円から200円ほど高い価格で取引されているとのこと。この傾向は、香川県高松市中央卸売市場でも同様だそうです。
価格高騰の理由として、稚魚である「シラスウナギ(ウナギの稚魚)」の不漁を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、今年の事情は少し違うようです。
実は、2025年のシラスウナギ漁は「豊漁」。にもかかわらず価格が上がっているのは、流通の過程で行われる価格交渉が影響しているのではないか、と担当者は分析しています。
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