【香川・高松】なぜ若者は伝統工芸に惹かれるのか?人間国宝も輩出した「香川漆芸」の世界に飛び込んだ若き才能たち

ライブ5時 いまドキッ!

"伝統工芸"と聞くと、どんなイメージを持ちますか?
「難しそう」「自分とは関係ない世界」…そう感じてしまう方も、少なくないかもしれません。

しかし今、ここ香川県で、その奥深い魅力に惹きつけられ、情熱を注ぐ若者たちがいます。
彼らが向き合うのは、日本が世界に誇る伝統工芸「香川漆芸」。これまで6人もの人間国宝を輩出してきた、まさに”匠の技”の世界です。

伝統の世界に新たな風を吹き込む若き才能たちの姿を通して、”手仕事”の価値と、その未来に迫ります。
 
 

■北海道から移住も!若者たちが集まる「香川県漆芸研究所」




高松市にある「香川県漆芸研究所」。ここは、未来の漆芸作家を育成するための専門機関です。



一歩足を踏み入れると、若者たちが真剣な眼差しで漆器と向き合う、静かで熱気に満ちた空気が流れています。

驚くべきは、その出身地の多様性。地元・香川だけでなく、遠く北海道から移住してきた若者もいるというから、香川漆芸が持つ求心力の強さがうかがえます。



「カラフルな色使いや、彫刻の繊細な表現に心を奪われました。ここでしか学べない技術があるんです」

そう語る彼女たちの瞳は、未来への希望に満ち溢れていました。



 

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”指の指紋”で磨き上げる!?知られざる匠の技

 




香川漆芸の特徴とは・・・
①カラフルな色漆
②彫り込んで細工を施す

香川漆芸には、先人たちが築き上げてきた、息をのむほど緻密で美しい三大技法があります。
 
・蒟醤(きんま):彫り込んだ溝に、色漆を入れて磨き上げる

 
 
・存清(ぞんせい):色漆で描いた絵の輪郭を彫り、金箔を埋め込む



・彫漆(ちょうしつ):
何層にも塗り重ねた色漆を彫り、文様や立体感を出す


 
驚くのが、彫漆の最終仕上げの工程!



なんと、最後の艶出しは、機械ではなく、自分の”指の指紋”を使って、油をつけながら磨き上げていくのです。

 

■「古い」からこそ「新しい」。伝統工芸に未来を託す若者たちの想い

 

 
デジタル化が加速する現代において、あえて”手仕事”の世界に飛び込んだ若者たち。
彼女たちは、古いものの中にこそ、新しい価値や、人が心豊かに生きるためのヒントが隠されていることを知っています。
 
香川が世界に誇る伝統工芸「香川漆芸」。
その未来は、確かな技術と熱い情熱を持った、若き才能たちの手に託されています。

 

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