香川県高松市の中心部に広がる商店街。その一角には、まるで時が止まったかのような、懐かしい空気が流れる場所が今もなお残っています。
若い世代には新鮮に、そして大人世代には懐かしく映る、魅力あふれる「レトロ」の世界をご紹介します。
■扉を開ければ昭和の世界「自家焙煎 八番館」
活気あふれる商店街の路地に、今回訪れる喫茶店「自家焙煎 八番館」は静かに佇んでいます。
色あせた看板に、手書きのメニュー。そのたたずまいだけで、期待に胸が膨らみます。
一歩足を踏み入れると、そこはまさに昭和へタイムスリップしたかのような空間。
ビロードの生地が張られた椅子、壁に飾られた調度品の数々が、訪れる人を温かく迎え入れてくれます。昭和51年にオープンして以来、半世紀近くもの間、変わらぬ姿でこの場所の時を刻んできました。
このお店の自慢は、店名にもある通り、自家焙煎のこだわりのコーヒー。注文を受けてからマスターが一杯ずつ「サイフォン」で淹れてくれます。
フラスコの中でお湯が上がり、コーヒーが抽出されていく様子は、まるで理科の実験を見ているかのようで、待っている時間さえも楽しめます。
そうして淹れられた「ブレンドコーヒー」は、香りが高く、深いコクが口の中に広がります。最後の一口まで、豊かなコーヒーの余韻に浸ることができる、本格的な味わいです。
そして、レトロ喫茶のもう一つの主役といえば、色鮮やかな「クリームソーダ」。
透き通るような緑色のソーダに浮かぶ、真っ白なアイスクリーム。このノスタルジックな見た目は、思わず写真に収めたくなる可愛らしさです。味わいは、コーヒーを飲んだ後にもすっきりと楽しめる爽やかさ。
若い世代の常連さんも多く、「お店の雰囲気が可愛くて落ち着く」と、世代を超えて愛されています。
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