淵本 文枝

備前焼珍品展

2013年12月20日

備前市日生町日生の加子浦歴史文化館にて「備前焼珍品展」開催中。
長い備前焼の歴史の中で、各時代の陶工が生き残りをかけて苦心した跡をたどる珍品展が開かれている。室町時代から現代までの貴重な85点をコレクターから取り寄せたもの。秀吉の時代に釉薬を用いる製法が国内に広がり、備前焼が流行から置き去りにされ、そのころ細工物を製作し新たな商品として展開した。

布袋徳利。布袋様は細工物で、徳利は轆轤もの。いわばコラボ作品。

彩色備前(獅子踊り置物)江戸中期。絵師によって監修され色づけを施されたもの。備前焼の伝統をはずれて、色を付けた珍しいもの。金重陶陽は人間国宝になった後轆轤物が再び脚光を集め細工物が次第に廃れていったという。珍しい備前焼に脚光を集め、今後のあり方について考えるきっかけになる展覧会。年内は12月28日まで。年始は1月4日から。企画展は1月13日まで。毎週火曜日休館。