3月20日(水)午後7:00~7:55

豊かな島よ ふたたび~再生の歩み 平成から新たな時代へ~

国内最悪とも言われた香川県豊島の産業廃棄物不法投棄事件が明るみに出たのは平成2年。当時はバブル景気末期。都会の「大量消費」のツケが瀬戸内の過疎の島に押し付けられた形だ。誇りだった文字通りの「豊かな島」を取り戻すために立ち上がった住民の戦いは「草の根の民主主義」と呼ばれた。
あと1ヶ月あまりで平成は終わるが現場ではまだ地下水の浄化などが進んでいて原状(もとの状態)回復への道程は新たな時代へと続いていくことになる。
一方で失われた自然を取り戻そうとする人々や住民運動の中心の1人だった父親の遺志を引き継ぐ決意をした次の世代など「豊かな島よ ふたたび」の思いは今もしっかりと島に根差している。
番組では長年の戦いだけでなく島に新たな魅力を加えたアートなどカメラが見つめ続けた「豊島の平成」をお伝えします。

写真=かつて不法投棄現場周辺で咲き誇っていたツツジの再生を目指し苗木を植える豊島の子どもたちやボランティア