淵本 文枝

井原市立田中美術館

2020年04月03日

井原市立田中美術館を訪れました。

近代彫刻界の巨匠平櫛田中の作品が展示されています。

田中の写実的で繊細な彫刻作品や禅を学び精神を映し出した様な作品、鏡獅子のようなスケールの大きいものまで、107歳の生涯を通し制作してきた芸術品の迫力に圧倒されます。

戦時中から昭和33年まで20年に渡り作りつづけたのが国立劇場のエントランスに飾られている大作鏡獅子です。 ここには試作鏡獅子が展示されていますが、小さくても迫力満点。 田中の長男の幼い姿を彫刻した作品は、父親としての愛情に満ちていました。

岡倉天心に師事し、横山大観などと同じ時代に日本の芸術を牽引してきた巨匠が井原市出身ということを、改めて若い世代にも知ってほしいです。

午後は矢掛町に。

矢掛本陣の真向かいにある空き家で明日、明後日(4・5日)ジャムタンというアフリカはセネガルの布を使った洋服や小物を展示販売があるということで、準備中のところをお邪魔しました。

JAMU TUNというのは、セネガル語で「平和しかありません」という、挨拶の言葉だそうです。 もともと青年海外協力隊でセネガルに2年赴任していた田賀朋子さんが帰国後も何か支援ができないかと、セネガルのカラフルな布地を使ってバックやポーチを現地の人に作ってもらい、仕事を提供したのが始まりです。

今ではかわいい洋服や日傘なども日本人向けにデザインしたものを手作りしてもらい、販売につなげて労働意欲もたかまっているそうです。 都会と農村地帯では生活の様子も違いがあるそうなので、まだまだ支援を続けていきたいそうです。 とにかく鮮やかで柄も楽しい物ばかりなので、これから日本の夏の日差しにも合いそうです!