1月30日(水)午後8:00~8:57

引き裂かれた家族~ハンセン病孤児たち 初めての告白~

先月、結審した「ハンセン病家族訴訟」。
国の強制隔離政策がもとで自分たちも差別と偏見にさらされたとして、元患者の家族560人余りが謝罪と損害賠償を求めた裁判は、5月31日に判決が言い渡される。

原告は皆、家族がハンセン病だったことを知られないよう、息をひそめて生きてきた。
「らい予防法」の廃止から20年以上たった今もなお、病への誤解や偏見が拭い去られてはいないからだ。
約2年にわたった審理で原告たちの“被害”が詳らかにされたが、国は「隔離政策の対象は当時の患者であり、家族ではない」などと責任を認めようとはしていない。

「親子の絆が築けなかった…」母親とともに苦難を強いられた岡山県在住の女性は、ハンセン病だった父親を恨んでしまったことを後悔している。
自分以外の家族全員が療養所に隔離され、1歳で岡山市の育児院に預けられた男性は、引き裂かれた絆を取り戻そうと、もがいてきた。

家族までを巻き込んだ、国の過ち。
「ハンセン病孤児」たちが、勇気を持ってカメラの前で告白した。

写真=「ハンセン病家族訴訟」の原告と支援者たち 結審の日に、熊本地方裁判所で