8月27日(水) よる8:56~9:54

赤いかぼちゃの港で…~香川・直島人間模様~

草間彌生さんの手がけた「赤かぼちゃ」(2006)は今や、島の看板娘さながらだ。
「このかぼちゃが見たくてやってきた…」とシンガポールや台湾からの観光客はいう。
「この島には知らなかった日本がある」と家族でバカンス中のフランス人は楽しそう。
アートの島として世界に知られる香川県・直島。人口3200人の小さな島に年間50万人ともいわれる観光客がおしよせる。その玄関口が宮浦港だ。
観光客と地元の人が行き交う港町「直島町宮ノ浦地区」。出会える人々も様々なストーリーを持つ。
8月上旬、港に小学生が集った。ひとりの少年(10)にとってこの日は、島を離れるつらい日だ。「父の転勤でインドネシアへ、いつかは島に戻ってきたい」。
同じ日の夕刻、宮ノ浦の浜辺でオーストラリア人(22)が何やら造形物を制作中…
「誕生日記念に直島へ、本業は画家だけど島で触発され作ってみた。これどう?」。
そして深夜、明かりの消えた港で出会った男性(35)は、母親の病気をきっかけに故郷の直島で再就職していた。「母が植物状態に、いつか目覚めるのではと…」。
台風の日、そして迎えたお盆…様々な人たちによる様々な物語。
赤いかぼちゃの港・宮浦港周辺で、人々の織りなす人間模様を追った。