5月28日(水) よる8:56~9:54

赤身が和牛の救世主!?~神郷釜村・牛飼い老人を追う~

「幻」といわれる和牛の再生に挑む老人がいる。
平田五美(いつみ)さん70歳。過疎高齢化により限界集落へと突き進む新見市神郷釜村で35年にわたりその純血種の復興に尽力してきた。
黒毛和牛が作業牛として農家に欠かせない存在だった時代、それは他のどれよりも高値で取引されていたという。
その名も「竹の谷の牛」。魅力は「濃厚な赤身の味」だという。
黒毛和牛が霜降りにまい進する現代において、平田さんは畜産業界の異端。
霜降りではないため県の助成も受けられない。たったひとりでの追求だ。
しかし今、その「竹の谷和牛」が注目されようとしている。
背景は日本の黒毛和牛全体が近親化し始め障害のリスクが迫っていることだ。
そして現状を打破する可能性を「竹の谷和牛」は秘めているかもしれないという。
2013年夏、平田さんの牛が産気づいた。眠れない日々を過ごす平田さん。
「継承していかねば、これは和牛の宝だから…」と宮崎県の肥育農家「森木清美さん」は平田さんを応援している。仲間は徐々に増え始めていた。
2013年暮れ、いよいよ竹の谷和牛の遺伝子調査も始まった。結果は2014年5月に判明するという。
竹の谷和牛…はたして黒毛和牛の救世主となりうるのか。
そして長かった平田さんの努力に光はさすのか。


写真:平田さんと竹の谷和牛