8月30日(水) よる8:00~8:55

受け継がれる石井十次の魂 ~児童福祉のルーツは岡山にあった~

まだ社会福祉という言葉すらなかった明治時代。
岡山市にピーク時には1200人もの孤児を受け入れた児童養護施設・岡山孤児院があった。
創設者は、宮崎から医師を志して岡山にやってきた石井十次。
物乞いをしながら故郷をめざす女性遍路に懇願され、足手まといとなった一人の男の子を預かったことから、孤児救済に生きる決意を固めたキリスト教徒である。
座右の銘は「愛の道に坂なし 大胆の中に妙法あり」「孤児無制限収容」という無謀とも思えるスローガンを掲げ、孤児院の財政が如何に逼迫しようとも、強靭な精神力で成し遂げた。
そんな十次の気概に胸を打たれ、彼の周りには常に支援者が集まった。
先見の明もあった。
率先して取り組んだ里親委託や家庭的な養育環境の整備は、現代の社会的養護においても最優先課題とされている。
番組では、石井十次の足跡を辿るとともに十次の末裔・児嶋草次郎氏が宮崎県高鍋町で理事長をつとめる石井記念友愛社にも密着。
行き場を失った幼い命と向き合う現代の十次たちを追う。