最期まで自分らしく~伝えよう、あなたの思い~

本放送

122日(土)
ごご
4:00~4:54

再放送

123日(日)
深夜
0:50~1:44

岡山県では“県民一人ひとりが、最期まで自分らしく生きることのできる「幸福な長寿社会」の実現”を目指しています。
「人生の最終段階の過ごし方」について考えておくことが、「なぜ必要なのか」「どう考えればいいのか」「何をすればいいのか」・・・。元気なうちから将来の療養生活について考え、話し合うことの大切さや、患者本人の意思を尊重した医療を実現するための、医療関係者や行政の取組などを紹介します。進行役は、石田好伸、奥富亮子。
ぜひご覧ください。

  • 石田好伸、奥富亮子
  • 石田好伸、奥富亮子、医師
  • 介護イメージ

取材してみて

石田 好伸

物心がついた頃、自分の居場所は自宅だと当然のこととして認識しました。ならば、一生を終えるのも自宅だったらいいなと漠然と思っています。中学生の時、祖父を我が家の座敷で見送ったからかもしれません。今回の取材でその思いをより強くしました。
総社市に末期ガンで闘病中の楠木さん(81歳)のお宅を訪ねました。なんと、楠木さんは奥様と共に満面の笑顔で迎えて下さいました。バスの運転手さんだった楠木さんに、現役時代の写真や表彰状、そして趣味の品々、そして何より奥様の笑顔と日々の暮らしが寄り添います。マイホームは正に生きて来た証です。そこに、在宅医療チームが訪れるのです。幕を引くその瞬間まで、楠木さん自身に人生の座標軸があるのだと感じました。

誰もが迎える人生の終焉を、今まで、自分の事として本気で考えた事はありませんでした。
今年8月にご主人を自宅で看取った平田さんのお宅に伺いました。ご主人お気に入りの絵画が飾られ、手作りの椅子が置かれています。そんなリビングで、子供達、孫達に囲まれて旅立ったのです。その後、ご主人をお風呂に入れてあげたそうです。一番小さなお孫さんもお爺ちゃんの髪を洗いました。かけがえのないお別れのひと時です。どんな風に旅立つのか。それは、自分自身の生き方が決めるのかも知れません。

奥富 亮子

◎奈義町
「老い」について話すことには抵抗があるかもしれません。つらいイメージがあるからでしょうか。奈義町では「老いを演じる」ワークショップを実践しています。参加者は自分のエンディングノートを書き、それをもとに“認知症になった自分”と介護職員のやりとりを実に楽しく笑い声をあげて演じていました。その方が歩んできた人生に寄り添うことで「老いのリハーサル」ができる。「老い」をタブー視しない。そうすれば自分らしく年を重ねようと“成長”に向き合えるんだと目からうろこが落ちる思いでした。

◎岡山市民病院
人生の最終段階をどのように過ごすか。一度も考えたことがありません。自分はまだ若い、まだ元気と思っていたからです。「もしもの時にどのように過ごしたいか」具体的に「どんな医療を受けたいか」「誰に介護してもらいたいか」を“考える”。今元気なのに不謹慎だと思われるかもしれません。が、それは自分のためだけでなく、身近な人に心配を残さないためにも必要で、さらに“考えること”で今の生活や周りの人への思いを見つめ直すこともできるんです。そこからより豊かで自分らしい人生を送る第一歩なんだと気づかされました。

番組プレゼント

プレゼント写真

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応募締切12月9日(土) 23:59