活動報告 1日目

瀬戸内海産の魚「前浜もの」を探せ!

瀬戸内海産の魚「前浜もの」を探せ!

たくさんの魚介類が並ぶ岡山市中央卸売市場。この中に、どれだけ瀬戸内海でとれた魚があるかな?まずは、私たちが食べている「岡山の海の恵み」について知ろう!

2023年7月24日朝5時。
「岡山の海の恵み守り隊!」は、岡山市中央卸売市場に集合しました。 ミッションは、市場内で、「前浜もの」を探すこと。
「前浜もの」とは、「わたしたちが住む場所の目の前の海でとれたもの」、すなわち瀬戸内海の魚です。
みんなは3班に分かれて、仲卸店舗をめぐりました。

ガイドをしてくれるのは、海や魚のスペシャリスト・岡山水産物流通促進協議会(通称・おかとと)の森下倫年会長と息子さん、釣りが大好きなRSKパーソナリティー坂本大輔さんの3人です。一緒に場内を回って魚の名前や産地、おいしい食べ方などを教えてくれます。

仲卸店舗の前に並ぶトロ箱には、ピチピチの魚がずらり。なかには、太平洋や日本海でとれた魚もいます。

「わぁ~でかい魚!」「これはタイかなぁ、チヌかなぁ?」
みんなは、ガイドの方から瀬戸内海産の魚の名前や特徴を教えてもらいながら、ノートにしっかりチェック!
瀬戸内海にたくさんの「恵み」があることを、体験を通して学びました。

仲卸店舗の一軒、「小倉商店」では、小倉正幸社長に、魚には旬があること、季節やとれた量によって価格が変動することなどを学びました。
また、実際に生きたスズキをさばく実演も。
目の前で見るあざやかな包丁さばきに、みんな目が釘付けです。

生きた魚を手早く処理することで、新鮮で、おいしいお魚が食べられるのですね。みんなは、初めて見る早朝の市場の様子や、市場の皆さんのお仕事に興味津々。
海の恵みを、命とともにいただくことの大切さについて知ることができた、貴重な見学体験でした。
「前浜もの」も、たくさん見つかりましたね。
市場だけでも約20数種類が探せたみんなはうれしそう。
以前よりとれなくなったのは、タコ、アナゴ、ママカリ、ゲタ、アサリ、シャコなど
反対に、メジナやアイゴ、クロダイ(チヌ)などは増えているそうです。

学びのポイント

瀬戸内海産の魚、
けっこうたくさんいる!

隊員のノートをチェック!

瀬戸内の旬の魚「スズキ」を食す!
豊かな海、瀬戸内海について学ぼう!

瀬戸内の旬の魚「スズキ」を食す!豊かな海、瀬戸内海について学ぼう!

「海の恵み」の味を知るため、旬の魚「スズキ」をさばきたてでいただきました。なぜ瀬戸内海の魚はおいしいのか?その理由も教えてもらいました。

お楽しみの朝ごはん!

おおきなおにぎり弁当と、夏の旬の魚「スズキ」のお刺身です♪
先ほど小倉商店でさばいたばかりのスズキに、めんつゆ、卵黄、ゴマの特製ダレをかけたお刺身、おいしそう~♪

みんなは「身がプリプリだった!」「タレで食べたらおいしかった」と大喜び。
旬の魚、収穫したばかりの新鮮な魚は、おいしさも格別です。

朝食の後は、おかととの森下さんから、瀬戸内海の魚がおいしい理由を聞きました。
・魚がとれたところから市場までが近いから新鮮
・魚の旬がわかりやすい
・海の栄養が豊富で魚のえさが多い
などなど。
「瀬戸内海は、とても栄養豊富で生き物の種類も多いのが特徴。そんな前浜の魚を、これからもたくさん食べてほしい」と、森下さんは話してくれました。

また、瀬戸内海の環境が変化していて、見ることが少なくなった魚や、見ることが多くなった魚がいることも教えてもらいました。
豊かに見える瀬戸内海も、確実に変わってきているようです。

学びのポイント

瀬戸内の魚はおいしい!
特にさばきたては最高!

隊員のノートをチェック!

岡山の海の「今」について学ぶ
瀬戸内海は砂漠になるの?!

岡山の海の「今」について学ぶ 瀬戸内海は砂漠になるの?!

たくさん魚がいて、魚の味もおいしい瀬戸内海。今のまま、ずっと、おいしい魚がくらす海であってほしい…けど、このままいくと砂漠になるかもって?どういうこと??

「瀬戸内海が『畑』から『砂漠』に」という、少しショッキングなテーマで話を聞きました。そもそも、砂漠になるってどういうこと?
NPO法人里海づくり研究会議の田中丈裕事務局長(当日は、海と日本プロジェクト事務局の橋本さん)から学びます。

まず、たくさんの生き物が暮らせる「豊かな海」であるためには、海の生態系ピラミッドがバランスよく保たれていることが大切だと学びました。
瀬戸内海も1960年頃までは、栄養がたっぷりで生態系ピラミッドのバランスもいい海でした。しかし、その後は、生活排水によって栄養が増えすぎたことや、埋め立てなどによる干潟・藻場の減少、海の底の環境の悪化などによって、どんどん魚の住みにくい海になっているそうです。
瀬戸内海でとれる魚の量が年々減っていることも教わりました。

このままだと、豊かな瀬戸内海が、生き物のいない「砂漠」のような海になってしまう・・・。その原因は大きく3つだそうです。

「海水温の上昇」「海の栄養がなくなる」「海の底の環境が悪い」

瀬戸内海を砂漠にしないために、いま現在、岡山で行われている取り組みとして、「里海づくり」と「里山づくり」があるようです。
どんな取り組みか学ぶとともに、これから自分たちにできることについて考えていきましょう!

学びのポイント

豊かに見える瀬戸内も
このままでは危ないかも!

隊員のノートをチェック!

瀬戸内海の景色を一望!
「王子ヶ岳」

瀬戸内海の景色を一望!「王子ヶ岳」

今のままの豊かな瀬戸内海を未来に残すために。この景色も目に焼き付けておいてほしい。瀬戸内海を一望できる絶景スポット「王子ヶ岳」で、子どもたちは決意を新たに!

「すげ~」「きれい」
1日目最後の活動は、瀬戸内海を一望できる絶景スポット「王子ヶ岳」でのフィールドワーク。
おかととの森下会長から「岡山の海を守る活動を勉強する前に、ぜひ見ておいてほしい場所がある」と、案内してもらいました。

「この景色は世界にほこれると思う。大きくなって岡山を離れて、友だちにふるさとの話をする時に、瀬戸内海ってこんなにきれいなんだよときっと自慢できるよ。」

瀬戸内海の海の恵みの豊かさと問題点について学んだ子どもたちは、目の前に広がるきれいな景色を前に、「守りたい」思いを新たにしているようでした。

1日目はこれで終了!
2日目からは、実際に「海」で「山」で、岡山の海を守るための活動について学びます。

活動マップ

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