オーベール通り
 

「パリの日本勢」

 吉兆庵という岡山のお菓子屋グループが、パリ店をオープンして一年たつ。お菓子は岡山で作られ、空輸されて味わえる贅沢な世の中だが、この一週年記念パーティがバカンス明け秋の皮切り、続いて世界のおまわりさんコンサート。日本の毎日新聞主催でもう第9回目。前にパリであったのは1997年で、パリにおける日本年の行事の一つだった。マジョレット姿の女警官、ミニスカート脚丸だしの美人ばかりで「本当に、おまわりさん?」と聞いたのだけ覚えている。また期待を持って聞きに行ったが、今回はテアトル・シャンゼリーゼ劇場、小沢征爾も指揮棒をふる同じ舞台で、都警と愛知県警、オランダアムステルダム警察、パリ警視庁の四吹奏交響楽団の共演。日本は真物の現職だが、オランダはOBと現職の愛好者ミックス。パリは公式送迎用に必要なので、本職音楽家を九十人抱えて、二組の吹奏交響楽団を持っているのだそうで、これはプロ。上手かったり、下手だったりしても、みんなご愛嬌で、とにかく世界でも超一流クラスの舞台で、和やかな気分の一夜であった。来年第10回は、愛知万博の会場で開かれる。  

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