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【解説】もし家族が感染したら?もう防げない?家庭内感染約7割データも

東京都では感染経路が判明している人の中で、「家庭内感染」が経路とされる人の割合が約7割になっているそうです。
もはや「家庭内感染」自体を防ぐ事が簡単では無くなってきている今、家族が感染した場合はどうすればいいのでしょうか?子どもだけが感染した場合、親が感染した場合などの自治体の対応は?コロナについて、専門家にききました。 南波雅俊キャスター:感染経路が判明している東京都の新規陽性者の中で、家庭内感染が69.1%と過去最高になっています。9月12日時点で自宅療養者は8352人、入院や療養の調整中の人も2909人と、今後も「家庭内感染」は増えることが十分に考えられます。そんな中で、もし家族が新型コロナに感染した場合、東京都はどういう対応をとることになっているのでしょうか。 ■家族が感染した場合の東京都の対応 ケース1「両親ともに陽性で子どもも陽性」 両親ともに入院が必要という場合は子どもも一緒に入院します。両親のどちらかが自宅療養となった場合は子どもも自宅で療養していく。ただ、子どもも含めて入院をした場合でも、いろいろ苦労があるようです。当然外出は原則禁止ですから、コロナで入院した場合も病室の中で手洗いや部屋干しを行わなくてはいけない、という病院もある状況です。 ケース2「親は陰性だが、子どもが陽性」 子どもの入院が必要な場合は子どものみ入院します。ただ、子どもが自宅療養となった場合には、家で親が看病をしなくてはいけない、これは感染が広がっていくリスクが十分に考えられます。 ケース3:「親が陽性で子どもが陰性」 親が入院した場合は親族などが子どもを預かるか、親と一緒に子どもも病院に入る可能性もあります。ただこれも子ども自身が親の濃厚接触者ですから、預かる親族に感染を広げてしまうリスクは当然伴ってきます。では、子どもを預けられる状況にない場合はどうしたらいいのか。自治体によって様々ですが、例えば江戸川区では独自の預かり制度を設けています。民家を借り上げて、24時間体制で保育士などが子どもの食事などの世話をします。このほか、港区や目黒区でも、ホテルなどを貸し切った預かり制度を導入していますが、自治体としてはまだ広がりを見せていないというのが現状です。 ■東京都が呼びかける「自宅での感染予防」 南波キャスター:東京都も自宅での感染予防をいろいろ呼びかけています。「(感染者と)部屋を分ける」「日中は換気をする」「ゴミは密閉する」、「世話をする人を限定し、お互いにマスクを着用する」「共用部分を消毒する」など、様々な呼びかけをしていますが、これに対して、インターネット上では様々声があがっています。 「トイレも風呂も一つ、子供はスキンシップを取りたがるし、難しいというか無理に等しい」「正直、家庭内では完全な対策は無理。1人感染すれば、みんながかかる覚悟をしています」 例えばお笑いコンビのパックンマックンのパックンことパトリック・ハーランさんの家庭では、長男が陽性となり、その長男を見ている間に家族4人が1週間以内に全員陽性になった、ということです。こういったこともあるので、リスクというのは十分考えなくてはいけない状況なんですね。 ホラン千秋キャスター:やはり家庭で1人が陽性ということがわかった時点で、他の家族も濃厚接触者である可能性が高い。そうなると「こういう感染対策をすれば有効ですよ」ということを提示されていたとしても、家庭内感染を広げないというのは現実的にはかなり難しいものなのかな、と皆さんの声を聞いていても感じますね。 日比谷クリニック 加藤哲朗副院長:そうですね。もちろん大人がかからない、可能な限りワクチンを打つという方法はあるかもしれませんが、家庭内感染の確率が極めて高くなっていますので、限界もあるということになるとは思います。むしろ今までの感染流行の波の中では、子供がかかるというケースが少なかった、ということもありますが、今回のデルタ株では、お子さんの感染も増えているということにもなりますので、重症化は少ないかもしれませんが、親御さんだけ、あるいはお子さんだけが感染した場合の医療体制も整備していく必要が今後出てくるかもしれませんね。 井上貴博キャスター:まさに医療のアプローチも伺いたいんですが、検査陽性者がぐっと減らせている、そして自宅療養者が一時2万人を超えていたのが8000人ほどにまで減らせている。これはとてもいいことだと思うんです。今、言われているのが抗体カクテルの有効性が大変高いというデータがそろってきました。治療薬についてもアメリカでは最終段階の臨床試験中であるということですが、この治療薬が出てくるとやはり状況は変わってくると見てもいいですか? 日比谷クリニック 加藤副院長:治療薬、とくに内服薬が出ますと、療養のしやすさという意味では変わってくるかもしれませんので、現状の抗体カクテル、それからレムデシビル。あるいは免疫を抑える薬と並んで内服薬が増えてくる、加えて、ワクチンがさらに広まってくると「どのような状況になっても」というのは言い過ぎかもしれませんが様々なフェーズに対する治療、あるいは予防のアプローチができるようになってくることが期待されますね。 井上キャスター:ワクチンはかなりスピードアップできていると見てもいいですか。2回目完了者が9月13日時点で、全国民の5割を超えましたが。 日比谷クリニック 加藤副院長:はい。一時期、日本はOECDの中でかなり遅れを取っていたということもありますがだいぶ加速して、ワクチン接種率50%と、かなり先に行っている欧米諸国にも近づいてきたということもありますので、このペースがもう少し続いて、さらに接種率が上がってくると、また状況は好転してくることが期待できるかもしれないと思います。 ホランキャスター:ワクチン接種が広がった国でも、また感染者が増えるといった事例は多々見られていると思うんです。日本では今ワクチン接種率は上がってきてはいますが、この冬、もしかしたらワクチン接種が広がっていても、また感染の大きな波がやってくるということもありうるんでしょうか? 日比谷クリニック 加藤副院長:そうですね。やはりどうしてもワクチン接種が進むと、安心といいますか「大丈夫だろう」という感じが広がってくる可能性もありますので、欧米諸国のワクチン接種で先を行っている国が実際そうなってしまったということを考えると、ワクチン接種が進んだことはいいことなんですが、「進んだから大丈夫だ」ということで、感染対策がなおざりといいますか、緩んでしまうことで、また再び感染者数が増加に繋がってしまう可能性もありますので、そこはやはり個人として、特に感染対策は続ける必要が今後もあるということは言えると思います。 井上キャスター:加藤先生のご指摘にもありましたが、次の感染流行の波は必ずやってくるというふうにも言われていますので、検査陽性者はまた増えるであろう。今、減らせているうちに、医療の拡大などできることを、というのも大変肝要だといわれています。(13日19:00)

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