2024.08.09(金)
色彩豊かな動物の絵画で人気を博す自閉症の画家 石村嘉成さんの自伝的映画「新居浜ひかり物語 青いライオン」が、RSK山陽放送の創立70周年記念映画として制作され、2024年秋から愛媛 岡山 香川で先行後、池袋シネマ・ロサほか全国順次公開が決定しました。石村さんが本作のために描き下ろした「青いライオン」を使ったキービジュアルと、予告編や場面写真を解禁します。
自閉症の息子に親が選んだ〈譲らない子育て〉とは――
嘉クン(石村嘉成)は父 和徳、母 有希子が不妊治療の末に授かった男の子。 はじめは順調に「マンマ ワンワン」と片言を口にしていたが、次第にあやしても笑わず、目を合わせられず、言葉を発することもなくなった。 2歳の時に下された診断は〈自閉症〉。子育てに悩む有希子は施設を調べては訪れ、解決の糸口を探すのに必死だった。 藁にもすがる思いでたどり着いたのは、自閉症の分野では〈少数派〉とされる孤高の療育家が営む施設だった。
可能性を伸ばすという教育の本質に障害の有無は関係ない――
本作は画家・石村嘉成を継続取材し、数々のドキュメンタリー番組を世に送り出しているRSK山陽放送(TBS系列)が制作。 番組担当ディレクターの三好聡浩と若手ディレクターの平松咲季が監督を務め、 膨大なドキュメンタリー素材と新撮したドラマを、緻密かつ秀逸な構成で見事に融合させた意欲作だ。 「一番近くにいるはずなのに、自分の息子なのに思いが伝わらなくて、こんなにも遠い」など本編には〈子育て世代〉が共感するセリフが散りばめられている。 石村家は、教育を行き届かせる為に子が泣いて抵抗しても譲らない療育を、心を鬼にしてやり遂げた。その結果、子供の可能性の扉は開かれていった。 解禁となった予告映像では、母 有希子が、嘉成を通常学級の小学校に必死に入れようとする姿と、それを戸惑いながらも受け入れようとする同級生や校長たちの姿が胸を打つ―― しかし、現在のドキュメンタリー映像に母、有希子さんの姿は映っていない。 石村家の愛と悲しみと希望溢れる歩みを目の当たりにするとき、自分自身の家族の絆を再認識せずにはいられない。