4月24日(水) よる8:00~8:55

生きものバンザイ!~なぜ今アーティスト石村嘉成なのか~

キャンバスという名の野に放たれた動物たち。
見る者は怒涛の色彩に圧倒される。
これまでは「自閉症の画家」と呼ばれてきた。
これからは障害を加味することなくアーティスト石村嘉成として勝負すると誓いを立てている。
嘉成さんは愛媛県新居浜市で生まれ育った。
自閉症と診断されたのは2歳のとき。両親は必死だった。
「人間の尊厳を保てるよう、知識を身に付け、社会性を育み、何よりも人から愛される子に育てたい」母親の有希子さんは身を粉にして嘉成さんの療育に取り組んだ。
「仏心鬼手」。
教えが行き届くようひたすら念じ、手綱を緩めることはなかった。
しかし、成長の手応えを少しずつ感じ取り始めた矢先、病魔に襲われ帰らぬ人となった。
夫の和徳さんは有希子さんが残したメモを教科書がわりに嘉成さんの療育を引き継いだ。
やがて絵の才能が覚醒し、万雷の拍手を浴びるまでになった今。
石村家の秘蔵VTRを交え、険しくも愛に満ち溢れた道のりを辿る。

(写真=アーティスト石村嘉成さん)