4月6日(水)よる7:00~7:55

アンダーグラウンドの砦~岡山ペパーランド50年~

全国で三指に入る歴史を持つライブハウスが岡山市にある。1974年創業の「岡山ペパーランド」。ライブハウスという名前すらない時代の船出だったが、ニューミュージック、バンドブームの波に乗り、人気スポットに成長した。影響を受けた若者は数知れず。経営者は、半世紀にわたり「アンダーグラウンド」の精神を貫く能勢伊勢雄・慶子夫妻だ。
夫・伊勢雄氏は自身もレコード評を書き、写真家であり、映画も撮る。近年は論客としても引っ張りだこ。そこへ、自主夜間中学の代表者とのトークイベントの話が持ち込まれる。視察に足を運んだ伊勢雄さんは、ペパーランドとの共通点を見出した。それは「誰ひとり孤独にはさせない」との矜持だった。
妻・慶子さんもアーティスト、歌手だ。詞を間違えるのは序の口。演奏ストップもざら。「底辺のアーティストである自分が歌えばみんなが歌いやすくなるはず」と笑う。次のステージは国内最高峰のライブハウス渋谷の「ラ・ママ」に決まった。日本武道館をソールドアウトにした人気ロック・ミュージシャンが慶子さんの助人を買って出た。
コロナ禍の半年間、文化の灯を守り続ける夫妻の精力的な活動に密着した。