「変わる生活」

あまり日本には伝えられていないようだが、秋口に入ってまたイスラムテロリストのヨーロッパ攻撃が目立っている。派手な爆破ではないけれど、移民で入って来た人たち、イスラム過激派に洗脳された若い信者が、無差別に短刀で周りの人を時々殺傷するのでる。大抵起こした本人も駆けつけた警官に射殺されるが、起こるとコロナと並んで大ニュースに論じられる。しかし被害者も数人だからあまり日本にまでは大きなニュースとして、伝えられていないような気がする。観光客が少なくなってしまった現在だから、日本人に危害の起こる確率も低いが、注意して暮らさなければならないヨーロッパ生活である。19世紀までは政教一致で、ローマカソリックがフランスの国教だった。日本の戦前の国家神道のようなものである。フランスはカトリック教国と地理で教えられていた。それが分離して国と宗教は無関係となり、共和国の理念のもとに集まっているのが現在である。宗教は自由となったが、長い習慣でカトリック教を信じる人が多く、いろいろな宗教施設なども社会のために運営され、パリ市の一番の大地主はローマ法王だと言はれる。先日亡くなった高田賢三君が昔、丁度広場で絵を描いていた側に来て「今度ここの建物に本店を移すのですが、大家さんはパップさんなんです」と話したのも懐かしい。第二次大戦後の復興期に、沢山の移民が入り現在はフランス第2に信者の多いのがイスラム教徒になっている。プロテスタント(キリスト教新教徒=日本に多い)などよりはるかに多い。その中のイスラム教過激派信者の間では、「共和国の自由も、宗教の規律を犯す敵」と教えられ映るようで、全然別の感覚の集団、恐ろしいのである。その上にまた、アジア人が今回のコロナを起こした張本人である、襲えという風評がSNSで若者、失業者、低所得不満層の間に流されていると報じられ、こちらの注意勧告も出されていて、海外旅行どころではない。

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