「極右の時代が戻ってくる?」

ONERA(国立航空宇宙研究所)が1946年に作られ、パリ近郊に本部を置き、1950人の従業、研究員。二年毎に開かれるブールジェ航空見本市に今年も3ブース出品とのことで、事前の記者会見に出席してみた。ソーラー電気で飛ぶ飛行機を開発したり、ロケットや宇宙通信などの開発研究までしている。半分は軍事研究、半分は商業ビジネスで、研究輸出の成果も好調なのだそうである。日本とは東工大とパートナー研究も組んでいる。今回はパリの16区にある「航空クラブ」が会場に借りられての記者会見とのことで、地下鉄ボワシエール駅前の年中通るところ。第二次大戦後に建て直された現代ビルで、外に大きなプロペラが飾られたプライベートクラブなので中に入ったことがなく、どんなところだろうなと思いながら、何時も通り過ぎていたのである。外は戦後モダンの建物スタイルなのに、クラブ内部は19世紀末のブルジョア屋敷の、内部金箔唐草豪華装飾がそのまま移転保存されていて、重々しいどっしりとした落ち着いたクラブサロンであった。パリにはこのような建物、設備が沢山あって、歴史の味付けが違う奥深い町だと、豊かさに改めてこちらに感心したのである。

2019年6月10日 赤木 曠児郎

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