「パリの中の日本」

パリ郊外では、インテリアグッズの超大型見本市「メゾン・エ・オブジェ」(年2回)が開かれ、今では多数の日本の地方物産が、商談の機会をもとめて、ジェトロを中心にコーナー出品されている。パリの日本人街にある、伝産のブティック「ディスカバージャパン」を1月一杯、倉敷市は借り切って倉敷物産展を開いていた。昨年に続き2回目で、少しずつお客の仕入れ取引が定着とのこと。

パリ日本文化会館ではジャポニスム2018行事協賛で、自治体国際化協会が「伝統と先端と」というテーマで、地方の衣食住、特産民芸産業の展示を開いている。岡山県からは真庭市の郷原木地漆のお椀や食器が選ばれて、展示されていた。この展示会はフランスの西海岸、ナント市にも巡回され、日本企業の進出の多い地方である。

奈良県は興福寺の地蔵菩薩像と、国宝の金剛力士像2体の3点を、ギメ国立東洋美術館に貸し出し、重々しい円形図書室の中央に展示され、公開されている。本物を間近にゆっくり鑑賞の機会に恵まれ、多くの人が訪れるが、奈良市への観光宣伝も忘れられていない。フランス人の日本観光の人気は、京都、東京、つづいて瀬戸内海の直島なのである。

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