岡山市出身でフランスのパリを拠点に活躍する画家、赤木曠児郎さんから月に1回程度「パリ通信」を送っていただいています。

2015年6月10日

「ブト-に行く」

 6月なのに、無茶暑い日が来たり、ぐっと肌寒かったり。女性のピッタリの股引きのようなジーンズに、わざと不調和なハイヒールや洒落たデザインシューズ、または超ミニの海浜ショ-ツに黒ストッキング、ギョッと目を瞠るようなお尻のライン丸出しが、当たり前になってしまった。少し前なら、恥ずかしくて、ミットもなくて勇気があっても出来なかった恰好で、これがちかごろの通勤姿である。ただし新品で洗濯のよく効いた、清潔なジーンズがシックで、ジーンズだから破れて汚れて洗い晒しではなく、ジーンズでもアイロンを掛けているのがパリジェンヌと思う。
 パリの街には、全ての催しがひしめいて溢れているから、自分の仕事以外に目を向けることは許されない。フラフラあちこちに顔をだしていては、結局競争に落ちこぼれてしまう。無関係なことには目を瞑って、仕事を考えている非情さが大切なことを、思い知らされるだろう、木枯し紋次郎「あっしにゃ関係の無いことでござんす」がお手本。沢山来る観光旅行者、期限のある外地駐在員などは、ショッピング、何でも見れば旅の経験だから、住んで生活している人とは、立場がまったく違う。自分の職業の美術展覧会でも、あまりに多いし、話題に遅れないように広く付合いで観ていると、制作の時間が無くなってしまうので、仕事以外には動じないのがベストとなってくる。

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