「ジャパンエキスポ」

 他に南西フランスのアングーレム市で開かれる「マンガ見本市」も大成功だが、こちらは世界の作家が注目の、作品、出版中心である。マンガ美術館まで出来て、この市はマンガの町として栄えている。パリ・ビルパン見本市会場は、若者文化のトータルである。コスプレ、ミュージック、アニメグッズ、それ以外に日本商品、日本食品まで、何でもある。人が集まるとあって、みんな未来への期待をしている。
 知人に、昔ミキモトのパリ支店長で、第二人生にパリで焼き物屋の店を開き、今では招き猫専門の輸入卸業者に成功している夫妻がいるが、今回のジャパンエキスポにも大きなブースを参加。専門の卸業には、また別のデザイン・インテリア類の見本市が年に2回あって、こちらがビジネスの主力だが、ジャパンエキスポは日本文化の、現代の目玉なのである。昨年は東洋など、いろいろな国の雑貨商の間だったが、今年は24社の、日本商品だけの一角が誕生している。
 並びにヨドヤさんという店も出ているが、10年ほど前からパリ市内にブチックを開き、日本の小物を売っている。娘さんが店長で父親が大阪出身なので、淀屋が正式な名前で、もとケンゾーさんや、ユキ・トリヰさんにいた、デザイン助手の人達が、手芸小物に、日本デザインをしている。日本の小切れを使った派手な携帯電話用ケースが、目下若者にヒットして、売れてます、といった具合。

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