岡山市出身でフランスのパリを拠点に活躍する画家、赤木曠児郎さんから月に1回程度「パリ通信」を送っていただいています。

2011年7月10日

「ジャパンエキスポ」

 7月の初めに4日間、ロアシー・パリ国際空港駅から一駅手前の、ビルパン・パリ市見本市会場で開かれた。市内から行くのに小一時間かかるが、広い野原の中に、緑のスペースがたっぷりある。
  ジャパンエキスポは、1999年から始まって年1回。12回目になるが、ここの北見本市会場に移転してからもう4年目、5号館と6号館の2つのメインホールを使い、昨年が17万3千人の入場者数を記録、今年はどこまで伸びるのか、期待の的なのであった。
  スタートは、マンガ本、アニメ映画、ビデオゲームが集まるイベントで、3千人位の入場でのスタートだったが、日本のアニメ文化が段々と、世界への発信現象として、珍重され始めた頃。それが大成功でヒットして倍々の拡張、いまや10万平米の敷地に、600社(内日本からの出展ブース20%・対前年7%アップ)の出品、20万人を動員とあって、俄然、7月の行事の業者の注目の的になったのである。今や地下鉄の大きな張り込み広告や、宣伝も十分にされて、フランス見本市業界でも、4日間で20万人は、トップクラス見本市に数えられる。19世紀の浮世絵、ジャポニスム以来の、日本文化が世界に影響を与えた文化現象となったのである。麻生首相も、マンガの殿堂を東京に建てると言って、当時は世間の笑いものにされたが、これだけは外してなかったのである。成功に刺激されて、秋にも第2チビッコ見本市、冬にはマルセイユ、隣国ベルギーにもと、このイベントの孫引きが、次々に誕生している。

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