岡山市出身でフランスのパリを拠点に活躍する画家、赤木曠児郎さんから月に1回程度「パリ通信」を送っていただいています。
アンバリッドの大砲(1)
アンバリッドの大砲(1)


【近況】
  
4月4日
  プロア市・市大賞メダル授与(ロアール河流域シャトーの街)
5月16日〜24日
  カンシー・スー・セナール市展示品
7月22日〜28
  岡山・天満屋百貨店ギャラリー
「アカギの版画パリ百景」刊行記念展
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≪新刊≫

『アカギの版画パリ百景』
マリア書房(京都)
1,260円(税込み)
一部大手書店に出ていますが、個展会場で販売予定。


≪既刊≫

『パリ画集・21世紀始まりのころのパリ』
マリア書房刊
ISBN4-89511-347-7
6,500円+税
この8年くらいかけて描いた、約100点の最新作素描原画を収めています。

「新書版・私のファッション屋時代」

900円+送料
講談社エディトリアル・株式会社第一出版センター(担当・大崎さん)
TEL(03)5319-4150
FAX(03)3944-5241
または、展覧会場でのみ発売
 
2009年5月12日

「マスクの国」

 日本を往復してきた。ヨーロッパ発400人乗りのジャンボジェット機、誰もマスクなんかしていなかったけれど、日本の空港に着くと、空港員も、出入国管理員、税関職員、バスやタクシーの運転手まで、みんなマスクをしていて驚かされる。
 新型ウィルスを、挙国一致、島国を生かし水際撃退作戦との、ものものしさ、マスコミのニュースも、その話題で埋められていた。
 帰国の日本発の便、乗り込んだらあまり誰もマスクなんかしていないし、ヨーロッパの土地に入ったら、コソコソと、一部のマスクをしていた日本人乗客も、次第に外してポケットに、しまってしまう。
 マスク、日本では予防のための健康道具だが、この国では顔を隠すための仮面である。なにか悪いことを企んでいる人、不審なよからぬ人のものと、周りの皆が受け止めて、テロリスト、スーパー強盗、引ったくりのカテゴリーに見られるから、着けて歩くには、相当な勇気が要る。辞書を調べても、マスクの語は誤魔化すような、悪いことにばかり使われる。日本に入る外国人は、気味の悪い国に来たと、不安な気持ちに落ち入ったことだろう。


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赤木曠児郎氏 略歴
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