岡山市出身でフランスのパリを拠点に活躍する画家、赤木曠児郎さんから月に1回程度「パリ通信」を送っていただいています。
トリアノン・パラス・ホテルの入口(ベルサイユ)
トリアノン・パラス・ホテルの
入口(ベルサイユ)

【近況】

9月24日〜10月11日
   「マチュラン・メオとアカギ/西と東・二人の画家の出会い展」
パリ9区区役所ホール
パリ市主催



10月1日〜30日
   「パリ・ブルターニュ会館」同展第二部
(ブルターニュ地方にあるマチュラン・メオ美術館、94年昔日本に行き、日本を描いた作品を残した、あるフランス人作家の個人美術館との共催。日仏修好150周年行事)
ブルターニュ地方議会主催

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≪既刊≫

『パリ画集・21世紀始まりのころのパリ』
マリア書房刊
ISBN4-89511-347-7
6,500円+税
この8年くらいかけて描いた、約100点の最新作素描原画を収めています。

「新書版・私のファッション屋時代」

900円+送料
講談社エディトリアル・株式会社第一出版センター(担当・大崎さん)
TEL(03)5319-4150
FAX(03)3944-5241
または、展覧会場でのみ発売
 
2008年9月8日

「マロニエの季節」

 ゴトンと大きな音がして、路上に駐車している車の屋根の上に、かたわらの街路樹からマロニエの実が弾けて落ちる。本当に大きな音が反響して、一瞬ギョッとさせられることが多い。
 みごとな赤茶色い、栗の実そっくりで、はじめてパリに来た秋には、こんなに栗の実が落ちてると、拾い集めた物だった。試しに茹がしてみても、焼いてみても、苦くて、硬くて、食べられないのを知ったのだった。枯葉といっしょに捨てられる。しかしあまりに立派な栗なので、百科事典をしらべても、マロニエはセイヨウトチノキと書かれ、日本のトチノキ(栃・橡の木)の実は苦いけれど、水にさらして苦味をぬき、「とちもち」にして地方名産、食べられるのだから、マロニエもちにして食べられるのでは、パリ名産の産物ができるのではと、毎年の夢は去らない。食べられる栗は、シャテーニュという種類の木で、パリ郊外の森にも沢山自生している。

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赤木曠児郎氏 略歴
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