休日の新聞キオスク
 

「暮れのパリ」

 自動車のニッサン社長のフランス人、カルロス・ゴーン社長が、パリ商工会議所の招きで講演会を開くとのことで、旅に出る前に申し込んでおいた。パリ商工会議所の建物は、元ポーランド出身の貴族屋敷で、19世紀半ばに建てられたもの。屋敷に競走馬を60頭飼い、夫人より馬の方と暮らし、大事にしていたというので有名だった人の屋敷だから、色大理石と金箔彫刻に飾られた、豪壮な屋敷で、凱旋門に近く、現代の下手な事務所ビルとは格が違う。
 ゴーン氏はフランス本社ルノーの社長に、2005年半ばには迎えられるとの話で、フランスでもスーパー人気である。450席入る大サロンが満員の申し込みで、他に450人分を、別室の階段式会議室を特別開き、こちらは大型スクリーンで聞き、スクリーンで質疑応答という次第の超満員。まあとにかく、人気なのである。

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