パリジェンヌ達
 

「春が間近か」

 それがまた1997年、「パリにおける日本年」の記念に、建物の前の半円の広場をトーキョー 広場と名付けて誕生、昔あった東京宮殿の呼び名が、クローズアップしてきたのである。
 こんどは名前を西側の建物を「パレ・ド・トーキョー」で、本来は東西両建物の総称だったはずだが、パリ最先端のコンテンポラリーアートの国立センターとして再オープン、パリジャンの度肝を抜いて話題なのである。私たちは、都会を綺麗にしようと、建物の表を磨き、都市計画とか、整備、掃除、手入れをする。ところが入場料を払って、中に入った途端、都会の澱み、汚れ、ゴミが飾られている。建物の表は磨いているのに、内はわざわざ化粧大理石を剥がして下の瓦礫を見せ、浮浪者のダンボールハウスの通りも、落書きも、巨大なゴミ箱も美術品となって、飾られている。巨大な価値観の逆転、掃除、整頓しない家の方が美的、現代芸術的なのかも知れない。横着な人にはこの哲学はこりゃ大変助かる、一見の価値あり。

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