オー・プランタン百貨店
 

「2002年が始まった」

 今年は四月にフランス大統領選挙が行われるので、もう誰が立候補か?このニュースがこの国では一杯、ナンバー・ワンである。
  年明け五日には、イブ・サンローラン氏が、40年続いたオート・クチュール店を畳んで、引退とのニュースが飛び込んできた。マスコミや年輩女性に一番人気の高い店だったから、百五十七名ものスタッフ、お針子さんを抱え、この店だけはオート・クチュールもまだお客があるのかと思っていたが、1989年第二市場上場、他資本導入に成功。それでも1990年の湾岸戦争の年からは、毎年この部門だけは赤字で、プレタポルテ服やライセンス商品、香水製造販売の利益で維持、1999年春からは、グッチ、プランタン百貨店などを持つ他のオーナーの資本に買われて、今更の本人引退騒ぎに驚いた、というよりまだ恋々と粘っていたのか、売ったものを身勝手なものだと驚いたのであった。

BACK NEXT

page2/3