永瀬清子の世界タイトル

岡山県出身の詩人・永瀬清子さんの詩をRSKアナウンサー 小林章子の朗読でお届けします。

永瀬さんの世界へ、心を踏み入れてみませんか?

今週の詩

2026.1.1.~2026.1.3.

『 美しい新年 』

      
あけましておめでとうございます。
新しい年をこの番組とともに迎えてくださり心より御礼申し上げます。

永瀬清子さんは、新しい年を迎える喜びをいくつもの詩に託してきました。
本日ご紹介する「美しい新年」も、そのひとつです。
この詩では、「新年よ」と繰り返し呼びかけています。
そこには、抑えきれない喜びがあふれ、
詩全体がきらめく光をまとっているように感じられます。
とりわけ
「沢山の固い蕾を
人のみえない所にそつとかくしてゐる」
という一節には、
私たち一人一人が願いや希望を心に抱いていることが示されています。
そして「心に沢山の蕾を持たう」という言葉からは、
その「蕾」を持つことの大切さと、
やがて花開くことを願い誓う心が伝わってきます。

新しい年とともに、
皆さまの心に多くの蕾が芽生え、
花開いていくことをお祈り申し上げます。

<文・白根直子>

永瀬清子さん プロフィール

永瀬清子さんの写真

1906年、現在の岡山県赤磐市に生まれました。

1995年、89歳の誕生日に生涯を閉じるまで、生涯現役の詩人を貫いた「現代詩の母」です。

多感な時期を金沢・名古屋で、結婚して大阪・東京で暮らし、1945年に夫の転勤で岡山市に帰りました。

戦後、現在の岡山県赤磐市松木で農業に従事しながら詩を書き、詩の雑誌「黄薔薇」を創刊。

岡山県詩人協会の初代会長も務め、後に続く詩人を育てました。

また、ハンセン病の入所者とともに詩を書き、選挙により豊田村の教育委員、岡山家庭裁判所の調停委員、世界連邦運動に参加、近代岡山の女性史研究を行うなど幅広い活動も知られています。

番組へのメッセージ

番組では、ご感想や朗読してほしい詩のリクエストを募集しています。

過去の放送をPodcastで配信中!

朗読

RSKアナウンサー
小林 章子
(こばやしあきこ)

岡山市生まれ。

RSKイブニングニュースで永瀬清子さんをテーマに取材。

2003年 第29回アノンシスト賞・優秀賞「テレビ 実況・フリートーク部門」

2010年 第36回アノンシスト賞・優秀賞「CM部門」

2013年 第39回アノンシスト賞・優秀賞「ラジオ 読み・ナレーション部門」など受賞。