今週の詩
2025.9.15.~2025.9.20.
『 詩とは 』
永瀬清子さんは、
詩について考えたことを、
折にふれて書き残しています。
「詩というのは、『記憶に価する言葉の流れ』ではなかろうか」
という書き出しに、
まず心をつかまれます。
これは、戦前に発表した詩集『諸国の天女』の短章「韻律の尺度」に
「よき詩の一行は一たび会つて忘れない。
よき詩の一行は必ず暗記暗誦に堪える」
と書いていることを思います。
さらに、そうした言葉を見つけることは
「何が価値あるかをつかむ仕事と結びついているので、
だんだん自分の考えをはっきりさせていくことになる」。
つまり、自らの価値観に照らして言葉を選ぶことの大切さを語っているのです。
永瀬さんにとって、詩と生きることは両輪であったと思わずにいられません。
<文・白根直子>
詩について考えたことを、
折にふれて書き残しています。
「詩というのは、『記憶に価する言葉の流れ』ではなかろうか」
という書き出しに、
まず心をつかまれます。
これは、戦前に発表した詩集『諸国の天女』の短章「韻律の尺度」に
「よき詩の一行は一たび会つて忘れない。
よき詩の一行は必ず暗記暗誦に堪える」
と書いていることを思います。
さらに、そうした言葉を見つけることは
「何が価値あるかをつかむ仕事と結びついているので、
だんだん自分の考えをはっきりさせていくことになる」。
つまり、自らの価値観に照らして言葉を選ぶことの大切さを語っているのです。
永瀬さんにとって、詩と生きることは両輪であったと思わずにいられません。
<文・白根直子>
永瀬清子さん プロフィール

過去の放送をPodcastで配信中!
朗読
- RSKアナウンサー
- 小林 章子
- (こばやしあきこ)
岡山市生まれ。
RSKイブニングニュースで永瀬清子さんをテーマに取材。
2003年 第29回アノンシスト賞・優秀賞「テレビ 実況・フリートーク部門」
2010年 第36回アノンシスト賞・優秀賞「CM部門」
2013年 第39回アノンシスト賞・優秀賞「ラジオ 読み・ナレーション部門」など受賞。
1906年、現在の岡山県赤磐市に生まれました。
1995年、89歳の誕生日に生涯を閉じるまで、生涯現役の詩人を貫いた「現代詩の母」です。
多感な時期を金沢・名古屋で、結婚して大阪・東京で暮らし、1945年に夫の転勤で岡山市に帰りました。
戦後、現在の岡山県赤磐市松木で農業に従事しながら詩を書き、詩の雑誌「黄薔薇」を創刊。
岡山県詩人協会の初代会長も務め、後に続く詩人を育てました。
また、ハンセン病の入所者とともに詩を書き、選挙により豊田村の教育委員、岡山家庭裁判所の調停委員、世界連邦運動に参加、近代岡山の女性史研究を行うなど幅広い活動も知られています。