永瀬清子の世界タイトル

岡山県出身の詩人・永瀬清子さんの詩をRSKアナウンサー 小林章子の朗読でお届けします。

永瀬さんの世界へ、心を踏み入れてみませんか?

今週の詩

2026.10.12.~2026.10.17.

『 履歴 』

      
詩が「朝紅(あさやけ)も夜の闇も」降りてきて、
「地に噴きあげた泉」のように詩を書いた日々。
「無限に砂がつまり」詩が書けない日々。
若かった頃と年を重ねた今を比べながら、
「私」は詩を書き続けた日々を振り返っています。
「本当は詩を書くことも好きではないのです」は、
心からの「私」の言葉なのでしょうか。
この言葉には、
詩に対する複雑な気持ちが混じり合っているようです。
「悲しみとたのしみは同じものです」と書かずにいられなかった「私」は、
詩を書くことの「悲しみとたのしみ」が分かちがたく結びついていることを、
身をもって知っていたのでしょう。
「せいたか泡だち草」は、
外来種でありながら新しい環境に適応して繁茂する旺盛な生命力をもち、
黄色の花で周りを明るくしています。
若さという力が失われていく一方で、
老いのもつ別の力が静かに芽生えていることを「私」は感じ取っているのです。
年を経た「私」は、
若い頃から今できることを考え、
よりよい生き方を求めて祈り続けてきました。
その祈りが「私」の詩なのだと思えてなりません。
 
<文・白根直子>

永瀬清子さん プロフィール

永瀬清子さんの写真

1906年、現在の岡山県赤磐市に生まれました。

1995年、89歳の誕生日に生涯を閉じるまで、生涯現役の詩人を貫いた「現代詩の母」です。

多感な時期を金沢・名古屋で、結婚して大阪・東京で暮らし、1945年に夫の転勤で岡山市に帰りました。

戦後、現在の岡山県赤磐市松木で農業に従事しながら詩を書き、詩の雑誌「黄薔薇」を創刊。

岡山県詩人協会の初代会長も務め、後に続く詩人を育てました。

また、ハンセン病の入所者とともに詩を書き、選挙により豊田村の教育委員、岡山家庭裁判所の調停委員、世界連邦運動に参加、近代岡山の女性史研究を行うなど幅広い活動も知られています。

番組へのメッセージ

番組では、ご感想や朗読してほしい詩のリクエストを募集しています。

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朗読

RSKアナウンサー
小林 章子
(こばやしあきこ)

岡山市生まれ。

RSKイブニングニュースで永瀬清子さんをテーマに取材。

2003年 第29回アノンシスト賞・優秀賞「テレビ 実況・フリートーク部門」

2010年 第36回アノンシスト賞・優秀賞「CM部門」

2013年 第39回アノンシスト賞・優秀賞「ラジオ 読み・ナレーション部門」など受賞。