今週の詩
2026.9.14.~2026.9.19.
<文・白根直子>
『 不完全な曲 』
友達が「私」にくれた琴は、
昔弾いていた琴よりもずいぶん小さな琴です。
「私」が、
その琴を「飢えかわく人のように」弾く姿は、
これまで心の中に溜まっていたものが堰を切って流れ出すかのようです。
そして心はどこか遠くの世界へ向かって、
はばたいていく力を得たかのようです。
戦いの続く「修羅世界」に生きる「私」。
琴を弾いている時だけは、
戦いを忘れられるのでしょう。
自分が弾くには小さすぎる琴で、
いろいろな鳥の曲を時に間違いながら、
琴柱(ことじ)を直しつつ「不完全な曲を窮屈にひく」ことは、
不完全なままで生きる「私」の姿そのものです。
完全な曲を弾きたいと願う心と、
「現実世界」で戦う「修羅世界」。
「不完全な曲」は、
生きることそのものを象徴しているように思えます。
昔弾いていた琴よりもずいぶん小さな琴です。
「私」が、
その琴を「飢えかわく人のように」弾く姿は、
これまで心の中に溜まっていたものが堰を切って流れ出すかのようです。
そして心はどこか遠くの世界へ向かって、
はばたいていく力を得たかのようです。
戦いの続く「修羅世界」に生きる「私」。
琴を弾いている時だけは、
戦いを忘れられるのでしょう。
自分が弾くには小さすぎる琴で、
いろいろな鳥の曲を時に間違いながら、
琴柱(ことじ)を直しつつ「不完全な曲を窮屈にひく」ことは、
不完全なままで生きる「私」の姿そのものです。
完全な曲を弾きたいと願う心と、
「現実世界」で戦う「修羅世界」。
「不完全な曲」は、
生きることそのものを象徴しているように思えます。
<文・白根直子>
永瀬清子さん プロフィール
過去の放送をPodcastで配信中!
朗読
- RSKアナウンサー
- 小林 章子
- (こばやしあきこ)
岡山市生まれ。
RSKイブニングニュースで永瀬清子さんをテーマに取材。
2003年 第29回アノンシスト賞・優秀賞「テレビ 実況・フリートーク部門」
2010年 第36回アノンシスト賞・優秀賞「CM部門」
2013年 第39回アノンシスト賞・優秀賞「ラジオ 読み・ナレーション部門」など受賞。
1906年、現在の岡山県赤磐市に生まれました。
1995年、89歳の誕生日に生涯を閉じるまで、生涯現役の詩人を貫いた「現代詩の母」です。
多感な時期を金沢・名古屋で、結婚して大阪・東京で暮らし、1945年に夫の転勤で岡山市に帰りました。
戦後、現在の岡山県赤磐市松木で農業に従事しながら詩を書き、詩の雑誌「黄薔薇」を創刊。
岡山県詩人協会の初代会長も務め、後に続く詩人を育てました。
また、ハンセン病の入所者とともに詩を書き、選挙により豊田村の教育委員、岡山家庭裁判所の調停委員、世界連邦運動に参加、近代岡山の女性史研究を行うなど幅広い活動も知られています。