今週の詩
2025.11.17.~2025.11.22.
『 パイプ 』
「パイプ」という詩は、
日常の夫婦の一コマを切り取ったかのような詩です。
このような困りごとは、誰しも似たような経験があるでしょう。
自分でなくしておきながら、「私」をわずらわせる苛立ち。
どうしてもっと気をつけないのかと思うその背後には、
「パイプ」のように「私」も大切にされていない、
気にされていないのではないかという気持ちも込められています。
そして、この気持ちの向こうにある
「貴方」と「私」の関係が見えてきます。
「貴方」にとっての「パイプ」は、
「ぞんざい」な扱いでなくしてしまうけれど、
「なくなれば大さわぎして
一刻もそのままにはすまされない。」と、
大切な筈なのに当たり前でなくてはならないものです。
「私」にとっての「貴方」は、
手のかかる人で大切にしてもらえないことを嘆くばかりですが、
放ってもおけません。
日常は、こうした出来事とその向こうにある相手への愛で
成り立っていることを思わせます。
この詩は、
日常の小さな苛立ちの奥に潜む愛情を描き出すことで、
私たちに当たり前の大切さを思い出させてくれます。
日常の夫婦の一コマを切り取ったかのような詩です。
このような困りごとは、誰しも似たような経験があるでしょう。
自分でなくしておきながら、「私」をわずらわせる苛立ち。
どうしてもっと気をつけないのかと思うその背後には、
「パイプ」のように「私」も大切にされていない、
気にされていないのではないかという気持ちも込められています。
そして、この気持ちの向こうにある
「貴方」と「私」の関係が見えてきます。
「貴方」にとっての「パイプ」は、
「ぞんざい」な扱いでなくしてしまうけれど、
「なくなれば大さわぎして
一刻もそのままにはすまされない。」と、
大切な筈なのに当たり前でなくてはならないものです。
「私」にとっての「貴方」は、
手のかかる人で大切にしてもらえないことを嘆くばかりですが、
放ってもおけません。
日常は、こうした出来事とその向こうにある相手への愛で
成り立っていることを思わせます。
この詩は、
日常の小さな苛立ちの奥に潜む愛情を描き出すことで、
私たちに当たり前の大切さを思い出させてくれます。
<文・白根直子>
永瀬清子さん プロフィール
過去の放送をPodcastで配信中!
朗読
- RSKアナウンサー
- 小林 章子
- (こばやしあきこ)
岡山市生まれ。
RSKイブニングニュースで永瀬清子さんをテーマに取材。
2003年 第29回アノンシスト賞・優秀賞「テレビ 実況・フリートーク部門」
2010年 第36回アノンシスト賞・優秀賞「CM部門」
2013年 第39回アノンシスト賞・優秀賞「ラジオ 読み・ナレーション部門」など受賞。
1906年、現在の岡山県赤磐市に生まれました。
1995年、89歳の誕生日に生涯を閉じるまで、生涯現役の詩人を貫いた「現代詩の母」です。
多感な時期を金沢・名古屋で、結婚して大阪・東京で暮らし、1945年に夫の転勤で岡山市に帰りました。
戦後、現在の岡山県赤磐市松木で農業に従事しながら詩を書き、詩の雑誌「黄薔薇」を創刊。
岡山県詩人協会の初代会長も務め、後に続く詩人を育てました。
また、ハンセン病の入所者とともに詩を書き、選挙により豊田村の教育委員、岡山家庭裁判所の調停委員、世界連邦運動に参加、近代岡山の女性史研究を行うなど幅広い活動も知られています。