今週の詩
2026.6.1.~2026.6.6.
『 夏花 』
詩「夏花」は、
永瀬さんが赤磐で農作業をしていた頃に書いた詩です。
「私」は、井戸のそばに咲きはじめた葵の花を見つけ、
その美しさに目を留めます。
花が咲き始める姿は、刻々と変わっていくので、
その美しさを急いで絵に描いてとどめたいと願いました。
けれども農作業にも、その時にしなければならないことがあります。
サツマイモの苗を植えるのもその一つでした。
そこで「私」は、
紙ではなく「心の底にのみ」葵の花の美しさを刻みつけるのです。
「もろさの故に強くあざやかに——。」には、
刻々と変わる美しさという「無限のはかなさ」と、
それを「私の心の底にのみ」とどめるしかないという「もろさ」が重なっています。
これは、瞬間の美しさとそれを発見できた喜びの強さでもあります。
一粒のこぼれ種から花が咲きはじめる瞬間までの時の流れも、
この「もろさ」と「あざやか」さを「強く」感じさせたのでしょう。
永瀬さんが赤磐で農作業をしていた頃に書いた詩です。
「私」は、井戸のそばに咲きはじめた葵の花を見つけ、
その美しさに目を留めます。
花が咲き始める姿は、刻々と変わっていくので、
その美しさを急いで絵に描いてとどめたいと願いました。
けれども農作業にも、その時にしなければならないことがあります。
サツマイモの苗を植えるのもその一つでした。
そこで「私」は、
紙ではなく「心の底にのみ」葵の花の美しさを刻みつけるのです。
「もろさの故に強くあざやかに——。」には、
刻々と変わる美しさという「無限のはかなさ」と、
それを「私の心の底にのみ」とどめるしかないという「もろさ」が重なっています。
これは、瞬間の美しさとそれを発見できた喜びの強さでもあります。
一粒のこぼれ種から花が咲きはじめる瞬間までの時の流れも、
この「もろさ」と「あざやか」さを「強く」感じさせたのでしょう。
<文・白根直子>
永瀬清子さん プロフィール
過去の放送をPodcastで配信中!
朗読
- RSKアナウンサー
- 小林 章子
- (こばやしあきこ)
岡山市生まれ。
RSKイブニングニュースで永瀬清子さんをテーマに取材。
2003年 第29回アノンシスト賞・優秀賞「テレビ 実況・フリートーク部門」
2010年 第36回アノンシスト賞・優秀賞「CM部門」
2013年 第39回アノンシスト賞・優秀賞「ラジオ 読み・ナレーション部門」など受賞。
1906年、現在の岡山県赤磐市に生まれました。
1995年、89歳の誕生日に生涯を閉じるまで、生涯現役の詩人を貫いた「現代詩の母」です。
多感な時期を金沢・名古屋で、結婚して大阪・東京で暮らし、1945年に夫の転勤で岡山市に帰りました。
戦後、現在の岡山県赤磐市松木で農業に従事しながら詩を書き、詩の雑誌「黄薔薇」を創刊。
岡山県詩人協会の初代会長も務め、後に続く詩人を育てました。
また、ハンセン病の入所者とともに詩を書き、選挙により豊田村の教育委員、岡山家庭裁判所の調停委員、世界連邦運動に参加、近代岡山の女性史研究を行うなど幅広い活動も知られています。