今週の詩
2026.8.3.~2026.8.8.
『 夏日の蛇 』
ある夏の日に見つけた〈蛇〉をめぐる
「私」と「子供」との日常の一コマです。
「藍と青の絣模様」ならば、
アオダイショウなのでしょうか。
同じ〈蛇〉でも「子供」の感じ方は、
昨日と今日では正反対になっているのです。
単に観察するだけならば「興味ふかく」思うだけでも、
テリトリーに入ってこられると落ち着いてはいられません。
一方で〈蛇〉は、
気にも留めず「きわめて悠然と」叢の中に消えていきます。
それは、
世間との距離の取り方を知っている成熟した生き物のふるまいであり、
「子供」と〈蛇〉の成熟度の違いを感じさせられます。
「子供」はいつか〈蛇〉のように成長していくのだろうと、
「私」はふと思ったのかもしれません。
だからこそ「ふと二人で思いだすことはないだろうか」という思いに
駆られたのではないでしょうか。
冒頭で「『十便十宜帖』にあるような小さな石の橋」と
池大雅の文人画を出して、
場所を想像させ、
最後に「むかしの夏」を「忘れがたい一枚の絵として思い出す」ところに、
この短章そのものが一枚の絵のように感じられます。
思い出は、このように積み重ねられていくのかもしれません。
「私」と「子供」との日常の一コマです。
「藍と青の絣模様」ならば、
アオダイショウなのでしょうか。
同じ〈蛇〉でも「子供」の感じ方は、
昨日と今日では正反対になっているのです。
単に観察するだけならば「興味ふかく」思うだけでも、
テリトリーに入ってこられると落ち着いてはいられません。
一方で〈蛇〉は、
気にも留めず「きわめて悠然と」叢の中に消えていきます。
それは、
世間との距離の取り方を知っている成熟した生き物のふるまいであり、
「子供」と〈蛇〉の成熟度の違いを感じさせられます。
「子供」はいつか〈蛇〉のように成長していくのだろうと、
「私」はふと思ったのかもしれません。
だからこそ「ふと二人で思いだすことはないだろうか」という思いに
駆られたのではないでしょうか。
冒頭で「『十便十宜帖』にあるような小さな石の橋」と
池大雅の文人画を出して、
場所を想像させ、
最後に「むかしの夏」を「忘れがたい一枚の絵として思い出す」ところに、
この短章そのものが一枚の絵のように感じられます。
思い出は、このように積み重ねられていくのかもしれません。
<文・白根直子>
永瀬清子さん プロフィール
過去の放送をPodcastで配信中!
朗読
- RSKアナウンサー
- 小林 章子
- (こばやしあきこ)
岡山市生まれ。
RSKイブニングニュースで永瀬清子さんをテーマに取材。
2003年 第29回アノンシスト賞・優秀賞「テレビ 実況・フリートーク部門」
2010年 第36回アノンシスト賞・優秀賞「CM部門」
2013年 第39回アノンシスト賞・優秀賞「ラジオ 読み・ナレーション部門」など受賞。
1906年、現在の岡山県赤磐市に生まれました。
1995年、89歳の誕生日に生涯を閉じるまで、生涯現役の詩人を貫いた「現代詩の母」です。
多感な時期を金沢・名古屋で、結婚して大阪・東京で暮らし、1945年に夫の転勤で岡山市に帰りました。
戦後、現在の岡山県赤磐市松木で農業に従事しながら詩を書き、詩の雑誌「黄薔薇」を創刊。
岡山県詩人協会の初代会長も務め、後に続く詩人を育てました。
また、ハンセン病の入所者とともに詩を書き、選挙により豊田村の教育委員、岡山家庭裁判所の調停委員、世界連邦運動に参加、近代岡山の女性史研究を行うなど幅広い活動も知られています。