今週の詩
2026.3.23.~2026.3.28.
『 心の底では 』
「ホントの心」で通じ合うことを心の底で願っていても叶うことはない。
「義理と思惑」で動く世の中では、心は届かないという嘆きばかりです。
では、「ホントの心」とは何なのか。
嘆くしかないのでしょうか。
仮に「ホントの心」が届けば、全ては解決するのでしょうか。
この詩は、これらの問いに答えを与えてはくれません。
なぜならば、これらは人生の不条理ともいえる、誰にも答えられない問いだからです。
ここで漢字の「本当」ではなく「ホント」とカタカナで表記することで、
重い主題に独特の軽みを与え、読者の心に入りやすくなっています。
詩人の井坂洋子さんは、
「現代詩は、習熟した答えよりも問いの深さに軍配をあげ、
自分サイズの完成よりも永遠の未完を評価する傾向がある」ことにふれ、
その上で永瀬清子の詩を「伝統的な技法の延長線上にありながら、
技法の隅々を実らす豊かさがある」と評価し、
その理由として永瀬清子が「答え(認識)の側の詩人であったからではないか」と指摘しています。
(『永瀬清子』五柳書院 2000年11月)
安易な答えに満足することなく、
答えが出ない問いに答え続け、
本質を求め続ける永瀬清子。
こうしたところにも永瀬清子の詩の特徴があるといえるでしょう。
「義理と思惑」で動く世の中では、心は届かないという嘆きばかりです。
では、「ホントの心」とは何なのか。
嘆くしかないのでしょうか。
仮に「ホントの心」が届けば、全ては解決するのでしょうか。
この詩は、これらの問いに答えを与えてはくれません。
なぜならば、これらは人生の不条理ともいえる、誰にも答えられない問いだからです。
ここで漢字の「本当」ではなく「ホント」とカタカナで表記することで、
重い主題に独特の軽みを与え、読者の心に入りやすくなっています。
詩人の井坂洋子さんは、
「現代詩は、習熟した答えよりも問いの深さに軍配をあげ、
自分サイズの完成よりも永遠の未完を評価する傾向がある」ことにふれ、
その上で永瀬清子の詩を「伝統的な技法の延長線上にありながら、
技法の隅々を実らす豊かさがある」と評価し、
その理由として永瀬清子が「答え(認識)の側の詩人であったからではないか」と指摘しています。
(『永瀬清子』五柳書院 2000年11月)
安易な答えに満足することなく、
答えが出ない問いに答え続け、
本質を求め続ける永瀬清子。
こうしたところにも永瀬清子の詩の特徴があるといえるでしょう。
<文 白根直子>
永瀬清子さん プロフィール
過去の放送をPodcastで配信中!
朗読
- RSKアナウンサー
- 小林 章子
- (こばやしあきこ)
岡山市生まれ。
RSKイブニングニュースで永瀬清子さんをテーマに取材。
2003年 第29回アノンシスト賞・優秀賞「テレビ 実況・フリートーク部門」
2010年 第36回アノンシスト賞・優秀賞「CM部門」
2013年 第39回アノンシスト賞・優秀賞「ラジオ 読み・ナレーション部門」など受賞。
1906年、現在の岡山県赤磐市に生まれました。
1995年、89歳の誕生日に生涯を閉じるまで、生涯現役の詩人を貫いた「現代詩の母」です。
多感な時期を金沢・名古屋で、結婚して大阪・東京で暮らし、1945年に夫の転勤で岡山市に帰りました。
戦後、現在の岡山県赤磐市松木で農業に従事しながら詩を書き、詩の雑誌「黄薔薇」を創刊。
岡山県詩人協会の初代会長も務め、後に続く詩人を育てました。
また、ハンセン病の入所者とともに詩を書き、選挙により豊田村の教育委員、岡山家庭裁判所の調停委員、世界連邦運動に参加、近代岡山の女性史研究を行うなど幅広い活動も知られています。