グレ・シュール・ロアンの黒田清輝通り(1)-白
ルネッサンス劇場
 

「桜満開のパリ・四月」

 いろいろと、日仏交流150周年行事とかで演劇にも出掛ける機会が重なった。岡山出身の坂手さんという人のやっている燐光群というグループの「屋根裏」公演は日本語だったが、先週から日本とフランスの文化の混合色々な試みを続けて見た。歌舞伎の中村福助さんが、一晩だけ日本から来て、有名劇場でショパンの生涯を日本舞踊で踊る会なんていうのがあったり、蛍というフランス人の劇団の「椿」という能の動きを取り入れた現代劇の実験、しかし四月始めに見たブルターニュの劇団の、能オペラ「隅田川」は、音楽はシロフォンとティンパニー、打楽器だけの四人組、男女二人の俳優だけで、能を40分間、絵巻物を読み歌う形で、スクリーンに字幕や絵を入れて見せてから、もう一回また同じ歌を現代衣装で繰り返す、それも全部日本語でフランス人が歌う、パリの日本文化会館公演で、素晴らしいものだった。フランス人の演出家の芝居だったが、グーグー寝込まないで珍しく興奮した。いろいろな方法があるものだと、感心してしまったのである。

2008年4月8日 赤木 曠児郎  
BACK  

page3/3