ポンプ通りの市場
 

「新年のパリ」

 12月16日から、パリの街の南端、パリ国際見本市会場の前を通る8キロだが路面電車が復活した。1937年に最後の路面電車が消えてバスに変わって以来、70年ぶりの復活である。将来はパリを一周して繋がれる計画で、電線ケーブルが空中に通り沿線の風景が変わっている。乗車用の市内への乗り入れはドンドン制限するのだが、高速地下路線による郊外からの通勤は整備され、2年も駅に足を運ばないでいると、これが同じ地下の駅かと思うくらい変貌され、郊外団地との接続が便利になり、大パリ圏が出来上がりつつあって、市内っ子はウロウロと迷い子、驚くことの方が多い。
 朝の出勤時間午前9時くらいまでは、地下鉄の入り口で「メトロ」と、その競争相手の「20秒」という無料情報誌が配られ、これを手にする通勤者が多い。電車が1駅の区間中に記事が読めなければならないのだから、凝ったフランス語ではなくて、外国人にもスッと頭に情報が入り、有り難い。この話を旅行で来ている知人と話したら、その知人も日本でフランス人主催のフランス語教室に通っていて、この無料誌がテキストに丁度いいので人気、集めて来てくれと頼まれていて、何回も繰り返し目を走らさなければ、フランス語の正しい意味を取れないのは、私だけではなかったと嬉しくなった。

2007年1月5日 赤木 曠児郎  
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