パリの夏休み
 

「猛暑が終わった」

 猛暑が去り、バカンスも終わりの週になり、パリでは世界陸上競技大会も始まった。新聞やテレビの報道は多いが、フランス人の金メダルがでないことには、まだ々々みんなバカンス気分である。市の中央のグランドホテルは、ここが大会役員宿泊本部らしく、トヨタの新車が10数台ほど門前に並べられて、第9回大会公用車提供マークを大きく張りつけ、豪快に目立ち、運転手が持っている。もうビジネスの世界も、夏休みの終わりである。
今朝の新聞には、パリにある二つの賑わっているデパート、ギャラリー・ラファイエット百貨店の新社長が48才、隣の競争相手オー・プランタン百貨店の子会社の通信販売部社長から移って採用されると、報道されている。ギャラリー・ラファイエット百貨店は、60%強の株は創立者一族が持っているが、このところストライキが続いたり、旅行者の激減で、特売シーズンも成績をおとしていて4年前に採用した50才の社長の交代である。日本に例えれば、三越から競争相手の高島屋の社長にかわるようなもので、成績次第でどんどん若い人にかわり、競争相手にでも移る、こちらの習慣が興味深い。そういえば、今年7月半ばから、昔ケンゾーの社長だったS氏も、50才だが、2〜3社の社長のあと、フランス人ながらロンドンの老舗百貨店ハロルズの社長に就任している。

2003年8月29日 赤木 曠児郎  
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