岡山市出身でフランスのパリを拠点に活躍する画家、赤木曠児郎さんから月に1回程度「パリ通信」を送っていただいています。

2020年4月7日

「宣戦布告」

3月15日から、フランスではコロナウイルスの対策の為に完全な外出禁止令が出されて、不要な人は家にいることを要請されている。3月に入ってすぐ、5000人の集まり催し禁止、1000人の集まり禁止、段々となって50人が禁止になり、大統領が結局3月に入って3回目の全国放送で、「コロナウイルスに対する戦争である」と宣言した。劇場、カッフェ、レストランはもとより、全ての商店、事務所が閉まり、開いているのはパン屋、食品スーパーや食料品店、薬局などごく限られた職種だけである。しかし食生活の品物の補給は保証されていて、自宅から1キロ以内の近所に必要な食糧の買い物にも行けて、日常生活に必要なものが無くなって不自由をしたり、買占めなんて起こらないように気が遣われている。

学校が全部休校になったのが、3月の第一週だった。以来マクロン大統領が不要な外出を控えるように要請し、インターネットの時代であるから自分で接続してプリント、書き込み作成する自筆外出宣誓書、勤務上通勤の必要の人は雇用者の証明書も所持必要などの処置が、首相命令で次々発表されて行き、それまではまだ外でデッサンも続けられていたのだが、15日には警察が車飛ばして飛んできて、外での仕事をやめるよう注意された。木の芽が吹くシーズンで、青葉になると建物が隠れてしまうので急いでいたのである。仕方がないまた来年まで持越しということになる。不要の人は全部外出禁止となったので、テレビのニュースなどもコロナウイルス関係ばかりで占められる。戦闘状態では商売が出来ない、生活ができないとグズグズ文句いうことは許されない、国が戒厳令下にあるのだと理解した。

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