岡山市出身でフランスのパリを拠点に活躍する画家、赤木曠児郎さんから月に1回程度「パリ通信」を送っていただいています。

2017年12月10日

「2017、年末のこの頃」

 クリスマスシーズンである。パリ市に住む全老人に、市長から39x26cmの一段だが大きなチョコレートの箱が贈られて、大喜びである。毎年、年末に日を決めて各区役所に箱が山と積まれ、身分証明書と通知レターを持って受け取りに行く。まあこれも高い市民税の内の、福祉事業である。
 大阪市とサンフランシスコ市の、姉妹都市提携取り止めのニュースを聞いて吃驚する。何て外交センスの無い、というのが正直な意見である。日本にも第二次世界大戦や敗戦後の混乱があって、慰安婦像の側に「星の流れに」の銅像でも建てて、今は平和憲法の日本、悪いのは戦争なのですから、お互いに平和な世界を願いましょうと、済むはずだが。
 「ノートルダム・ド・パリ」という、表紙がパリ市長のポートレートの本が出て、記者会見。出席してみたら1字だけ見間違いで、「ノートルドラム・ド・パリ」だった。(われらがおっ母さん)から(パリの悲劇)に代わってくる。アイリー・ルーチエというジャーナリストが著者で、ルイ・ヴィトン社長ベルナール・アルノーや、投資家ベルナール・タピの無許可の内幕の伝記を出版して、知られている人が著者だった。今度はナディア・ルブランという女性ジャーナリストと共著でアンケート、女性パリ市長アンヌ・イダルゴの政治実態の内幕である。アルバン・ミッシェル社から出版され、2000円くらいの本だが、5万部刷って売れているとのことである。車運転の立場からパリ市内の交通政策を非難しているが、車横行の町から、歩道を広げ市民の歩く活気の町に復活した現在の政策に、歩くわたくしは賛成である。

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