岡山市出身でフランスのパリを拠点に活躍する画家、赤木曠児郎さんから月に1回程度「パリ通信」を送っていただいています。

2015年3月11日

「3月は腹の立つ季節」

 日本の年度決算期が3月である。途端に目に見えて海外出張で訪れて来る人が増える。つまり年度予算を使い切らなくてはならないと言う 役所の習性で、残すと不必要なのかと来年度の予算が縮小されるということによる。研究出張の予算が出て認められましてとか、海外展示や、演奏が振興のため認められまして、発行する省庁もさまざま、意外な場違いの官庁からの予算もあり、思いもかけないお役所組織である。
使い切って見せるより、残して節約することに、評価や賞賛があっても良いのではなかろうか。それでなくても年間の国民総生産の2倍以上も赤字を抱えた、借金国政の日本なのである。
 外国に暮らして思うのだが、日本の持っている「最高の武器」は、戦争放棄を宣言した平和憲法である。占領軍が押し付けたと言うが、大戦争敗戦の後、よくも理想の憲法を打ち立てたものである。戦闘武器でもって、武器を押さえようとすると、防衛でも大変である。無腰で平和を唱える国民を、世界は侵すことは出来ない。その産み出す信用は莫大で、有効に活用し、援助金をばら撒いて誤魔化すより、世界に大手をふるって発言すべきなのにと思う。

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