岡山市出身でフランスのパリを拠点に活躍する画家、赤木曠児郎さんから月に1回程度「パリ通信」を送っていただいています。

2013年11月10日

「殴られたり、叩かれるのが普通だった頃」

 子供の頃を思い出すと、国民学校の校庭には大詔奉安殿という社のような建物があって、中には天皇の写真や勅語が保管され、祭られてていて、その前を通る時には敬礼をして行かなければ、頬っぺたを張られたり、罰に廊下に立たされたりしていた。

一事が万事そんな具合で体罰が普通、世間一般と違う見解や、意見を持つ人は、特高警察や憲兵隊から引っ張られていた。個性だとか、権利の主張が優先の現在からみると「うそ」と思えるかも知れないが、半世紀前の日本では普通だったのである。いま安倍さんをはじめ政府や、代議士さんたちのやっていることを見ると、こんな飼い慣らされた従順な国民を、規制、規制で縛り上げて再び作り上げようとしているとしか思えないから、心配しているのである。みなが真面目に善意で、良くしようと思って決まりを作らねばと決めるから、細かくなって可笑しな方向に行く結果になって、恐ろしいのである。本来、法律とか規制は少なくして、単純であるほど良く理想の社会と思うし、折角アメリカが代えてくれた、民主主義なのに。

page1/3