「またもう、2月だ!」

   オートクチュールコレクションも一月末の週にあったが、今ではとにかく現物が並んでいて、それを目で見て買え、他に多くがインターネットで注文して手に入れる時代だから、コレクションといっても関心もあまり盛り上がらない。それでも桂由美さんの、大ホールを借りて新作展示会には、招かれて出席した。本職のウエディングドレスの他に、提携採用しているデザイナーの作るイブニングドレス部門が、今一つ数字が上がらないので、今回は京都の友禅染に依頼して布地を染めさせ、自身でもデザインしてみましたと語る。ファションショー形式ではなく、生きた人間に着せた展示会である。
ジャン・ドウーセという店から、京都の布地メーカーと提携してオートクチュールコレクションを開きますとの、招待も受ける。昔ジャック・ドウーセという有名なオートクチュールが、20世紀の初期に活躍していたから一瞬錯覚、それに京都西陣の「ひなや」という絹手織りメーカーの素材を提携使用ということなので、出席してみる。若い男性デザイナーで、イブニングドレスばかり16点のコレクションであった。あのディオール社でも、ド派手なレビューショー並みのコレクションを止めて、昔ディオールが開いていたような、サロンショー形式の復活というから、時代の要請は変わってきているのである。
 

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