「マグリブ世界に火が噴いた」

 日本など近年これをお手本に、みなが安穏に、安心して暮らせる社会を、目指しているのだと思う。やっと一昨年、選挙と言う安穏な形で、日本の人達は社会変革に踏み出すのに成功、世界の注目を浴びているのである。巨大な船と同じで、政権が変わったからと言って、すぐ右が左にと舵を切り替えられるものではない。そんな運転をすれば、巨船は転覆してしまう道理なので、何かしら、極端から極端への奇妙な論調には、よく考えて、煽られないことである。いずれの国も、政権争い、不合理、汚職、目を覆いたいことを抱えている。それを、表に出し、皆が知り、自由に自分の意見を口に出して、討論できる社会が、一番大切なのであって、討論を抑え込もうとする権力とは、個人一人一人が闘わねばならないのである。特に日本の人は、思慮深さが尊重され、自分の意見を押さえる社会に習慣づけられているから、困るのである。
現在、中国は輸出で外貨を集め、世界に進出している。今日の新聞にも、現在もうパリ郊外のカフェの半分は、既に中国人の物になっているそうである。昔はフランス中央山地、オーベルニア地方出身の人々が、山地から都会に出てコツコツと貯めて、同郷人に助けられ身を立てるから、自然とカッフェ業に多くなったとされていた。中国系の人も、華僑の時代からの習慣か、手近かなものをまず自分の手に取得して、個人で確実に進出してゆくのが、流儀だろう。会社の名前とか、大企業の名前に頼りたがる日本人とは、違うバイタリティである。

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