「2月は逃げる」

 男子服ファッションの秋冬向けコレクションと、オートクチュールの春夏モードコレクションが、1月下旬の1週間に詰まっていた。オートクチュールといっても、以前から続いている著名な店は、今は4社しか残っていない。イタリアとか、諸外国参加、若い新人の10点位しかモデルのない小さな店も入れて、正味19社にして形を一応つけている。そんな中で、年に1回しかコレクションを開かないから、規約を満たさず組合員には入れてもらえない桂由美さん、今年も一人で頑張っていた。1月27日、伝統のある昔のインターコンチネンタルホテルの皇帝の間サロンで、21人のモデルで開いた。パリに店もあるし、今では固定ファンで一杯だった会場だが、組合員ではないので、こちらのマスコミは一切沈黙。自由、平等どころか、差別の塊を知らせてくれる。今やこの人のゴーイング・マイウェーに拍手を送る。堂々たるもので、トリイ・ユキさんの65回には及ばないが、オートクチュール週間パリ発表10シーズン目だそうである。
 他にも、1月下旬は各種業界専門見本市目白押しのシーズンで、秋冬、年末シーズンの為の商品を、いまオーダー発注の習慣なのである。日本のJETROも、業界組合の強いこちらの商習慣を、大分理解してきたようで、インテリア見本市に30社、テキスタイル見本市に23社など、取りまとめて日本から集団参加するようになった。個々にいくらホテルなどで開いても日本向け宣伝で、費用だけ掛けても、こちらの業界人のオーダープログラム外、専門見本市のような結果を産まないのが、理解されてきたようだ。この10日ほどの間だけでも、音楽著作権、クラシックカー、女性下着、照明器具、などなど何でも細かく、すべてに業界組合と受注見本市の制度があるのである。

2010年2月5日 赤木 曠児郎

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