岡山市出身でフランスのパリを拠点に活躍する画家、赤木曠児郎さんから月に1回程度「パリ通信」を送っていただいています。
凱旋門
凱旋門


【近況】
  年が明けてから、頂いたクリスマス、お年賀状への、お返事書きスタート。旧正月までに完了予定。
年賀状
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≪新刊≫

『アカギの版画パリ百景』
マリア書房(京都)
1,260円(税込み)
一部大手書店に出ていますが、個展会場で販売予定。


≪既刊≫

『パリ画集・21世紀始まりのころのパリ』
マリア書房刊
ISBN4-89511-347-7
6,500円+税
この8年くらいかけて描いた、約100点の最新作素描原画を収めています。

「新書版・私のファッション屋時代」

900円+送料
講談社エディトリアル・株式会社第一出版センター(担当・大崎さん)
TEL(03)5319-4150
FAX(03)3944-5241
または、展覧会場でのみ発売
 
2009年1月8日

「2009 新年」

 年越しの日には、シャンゼリゼ大通りに若者や、旅行者が押しかける。一昨年70万人と少々で、今年はもっと多いと予想され、フランス全土で3万5千人の警官が特別動員されて警戒にあたり、シャンゼリゼには2千人が配属された。それが今年は50万人と、少なかったそうである。零時を合図にシャンパンを抜き、周りの人と頬っぺたキッスし、私設の花火をボンボン打ち上げる光景だが、あまり浮かれた気分でもなさそうだと、翌朝の報道。しかし、それだけではなくて、フランス全土の各地で、この年越しの日に社会への鬱憤に、路上駐車の自動車に火をつけて炎上させる者が続出して、厳重警戒に当たるのである。それでも新年早々、1147台の車の炎上で、昨年より30%増の数字だと発表される。昨年の事件に、政府がこのような事件には特別扱いで保障の処置をすると、保険に有利な取り扱いを決めたので、今年は20%は不心得なのがいて、これを狙った疑わしい炎上も混じっていると、早速法規制改定のイタチゴッコである。
 年越しの日の夜八時、ゴールデンタイムのニュースの時間には、全国営テレビのチャンネルで、大統領の年末教書が同時に報道される。従来はダイレクトの生放送であったが、今回は事前に録画しての15分間の放送であった。世界的金融不安、失業者数増加(社会共和主義の国では、これも政府の責任となる)、ガザ地区での戦闘とか、飛び回って大統領も超多忙だからいたし方ない。放送が終わると直後から、各政党党首のホームページがテレビに流れ、早速大統領演説に対して批判が流れる。記者が場所に行って取材してではなくて、すぐにインターネットの各党のホームページで動画が流れ、それがテレビのニュースに中継報道されているのだから、これではジャーナリストも不要だと、時代の変わり方に驚いてしまう。1月1日、一日静かに休んで、もう2日からは平常通りに仕事のヨーロッパである。

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赤木曠児郎氏 略歴
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