ブルトイユ広場
ブルトイユ広場
 

「年の瀬」

 新聞報道は、 世界の金融危機に政府がどう対応するかの対策ニュースが前面トップだが、文化活動はかわりなく、満杯である。平生、行列や、探してまでは行かないのだけれど、招かれれば有り難く聞くのがレベルのわれわれでも、年の瀬はクラシック音楽コンサートが目白押しである。恒例の「ロンチボー」音楽コンクールも、1943年スタート以来、ピアノか、バイオリンのコンクールが、交互に三年に一回開かれ、若い音楽演奏家の登竜門となっている。その間の年は、過去の優勝者の演奏会発表ギャラコンサートで、これがまた豪華に開かれる。国や市のほかに、このコンクールの継続を応援する人々が沢山あって、その募金で運営され、世界中から応募して華やかなのである。固定不動産施設ではなくても、文化的イベントを維持して、世界への定評を持っている地方公共自治体は、沢山ある。他にもプザンソン市なら、音楽指揮者コンクールで小澤征爾を生み出して有名といった具合。今年のロンチボーのバイオリン演奏優勝者は、韓国人の女性で21歳、約400万近い基本賞金に、副賞がまた幾つかついて金額はふくれ、二年間は世界各地での演奏プログラムが満杯となる。それで世界の演奏家を目指して、パリに勉強にくる若い人は多い。年齢の制限がある国立音楽大学の他に、私立の音楽学校で有名な学校が17区にあるが、ここには1200名在籍の内、現在200名が日本人で、まだまだ負けないくらい韓国とかアジア系の留学生も多い。戦後早くに日本をピアノ巡回演奏して訪れ、魅了したアルフレッド・コルトーが、学校のスター先生だったので、校内に名前のついた記念コンサートホールがあり、この先生、下関市の巌流島の隣の島が気に入って、バカンスに滞在していた縁で、同市はコルトー会館という名前の文化ホールをオープン、下関市長主賓主催の記念コンサートの夕べなんていうのも、先日開かれた。昨夜は大学都市スエーデン館と日本館で、藤子ヘミングの個展とピアノプライベートリサイタルを、聞いてきたところ。日仏経済交流委員会の主催する、プレイエルホールでのコンサートは明晩オーケストラと。フランス国立銀行本店大サロンでの、ピアニスト岡崎順子リサイタルも数日後。シャンペンと音楽外交も盛んなのである。演歌が好きとばかり、言ってもいられない。

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