岡山市出身でフランスのパリを拠点に活躍する画家、赤木曠児郎さんから月に1回程度「パリ通信」を送っていただいています。
ピックピュスのメトロ駅
ピックピュスのメトロ駅

【近況】

7月17日〜
   スペイン・サンジャン・コンポステル市フランス・サロンドートンヌ選抜展出品
8月1日〜
   ラ・ボール市ユーグ・ペノ画廊主催アカギ展
10月23日〜29日
   東京・三越日本橋本店美術画廊アカギ展
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≪既刊≫

『パリ画集・21世紀始まりのころのパリ』
マリア書房刊
ISBN4-89511-347-7
6,500円+税
この8年くらいかけて描いた、約100点の最新作素描原画を収めています。

「新書版・私のファッション屋時代」

900円+送料
講談社エディトリアル・株式会社第一出版センター(担当・大崎さん)
TEL(03)5319-4150
FAX(03)3944-5241
または、展覧会場でのみ発売
 
2007年8月8日

「バカンス」

 パリから450キロばかり離れた大西洋海岸、避暑地の画廊で個展オープニングがあって、週末にでかけて来た。夏の間は、パリ市内の車も人も少ないので、パリ風景を描くために、地面から構図が始められる大事な時期で、いつも残って過ごしているのである。
 この時期は何本も増発列車が出るが、往きの新幹線も満席、帰りも満席、完売と分かっているのか、往きの列車では車掌が検札にも来ない。目的の避暑地の駅に着くと、ドーっとほとんどの人が降り、改札口もなくフリーである。駅前に迎えは見つからないし、タクシーも行列、忘れたのかなと電話をしてみると、だいぶ前から出ているのだが、車のラッシュで駅に近づけられないのだとのこと。みんな家族や、知り合いの出迎えが、押しかけているのだ。のろのろ運転のあと、やっとホテルに入る。長期滞在者用のバカンス地ホテルで、なるほど土地の人は割安でよいところを知っている。有名な画廊の向かいの側の一流ホテルなど、この季節は法外な値段の部屋しか空いてなくて、画廊の主人でも無駄だからと躊躇する。

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赤木曠児郎氏 略歴
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