ノートルダム・ド・パリ
 

「帰って来たパリ」

 それでも、とにかく皆が暮らしているわけで、帰った翌日、ある小劇場から、来月、日本に公演にゆくのでと、案内があった。6月14日から22日まで、東京世田谷の「シアタートラム」という劇場で、フランス人がフランス語で、木下順二の「夕鶴」を上演するのだという。オリビエ・プライトマンというフランス人の男性女形俳優が主演、10人足らずの小さなパリの劇団、とにかく日本に行く前にパリの日本人に見て、知って下さいという次第。ぶどうの会山本安英さんの、名舞台に打たれた人は多いが、作者の木下順二は、山本安英さん以下3劇団にだけ、「夕鶴」演出の上演許可を正式に与えていたという。このパリの劇団もその一つなのだそうで、パントマイムと、能を組み合わせたような、美しさに打たれて、女形の意外性を発揮する。パリ再演、また日本まで巡業公演が実現したという次第。ストライキ、ストライキと続いてても、また日常のパリが戻ってきて、今日からはパリ日本文化会館で、日本人のジャズ公演週間が始まるし、シャンゼ・リーゼ大通りにはフランス国鉄150年で、両側に往年の名車が28台が運ばれて、6月17日まで展示、鉄道マニアにはたまらない初夏である。

2003年5月22日 赤木 曠児郎  
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