フロール館(ルーブル美術館)
 

「二月」

 何万人いるか、実数は分からないが、パリやパリ近郊にも中国系の人達の集まって住む地区が形づくられていて、この人たちは旧正月を盛大に祝う。今年は2月1日に当たり、龍がうねるパレードをしたり、民族衣装、盛大に祝うので、パリ市民の観光名所になり、盛んに報道される。パリ市公報課からも、2月1日は市役所前から15時に、2日は13区の中国人街で14時10分から、パリの中国人の新年のパレードが出発しますと、プレスキットが届く。こんな具合で、殆どのフランス人には、東洋はキリスト教国とちがって、全てそうなんだと思われているから、日本人にも盛んに新年のお祝いを言われる。だから、年賀状のおくれも、一月中はあまり気にならない。これも無沙汰の言い訳の種かもしれない。
 法令というと、昨年暮れ12月、今年に入って1月、異常気象でよく雨が降ったり、時速100キロなんて突風が吹いた。エッフェル塔の上のパラボラアンテナの一つも飛ばされたほどで、テレビのヨーロッパニュースなどでも、連日のように各地方、洪水のニュースが報道されている。ヨーロッパの町々の風景写真に、家々の窓の手摺りから花が一杯に咲き誇っているのをよく見かけるが、パリでは1862年7月25日の警察条例で禁止されているのである。公道に面した家の窓のテラスや、手摺りに、植木鉢とか、箱を出してはいけないとなっている。1933年のパリとその近郊の保健条例でも、汚れは散らかるし、落下して危険なので、植木鉢のようなものを、窓の外に出してはいけないと、改め条例が追加されていて、勿論、布団や洗濯物を外に干すなんて、とんでもないことである。

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