パリジェンヌ
 

「2002年に向けて」

 今年の個展では、私の裸婦作品を、気に入って求めてくださる、それも女性が、東西に何人か現れて驚く。平素パリの町を描くのがトレードマークみたいになっているが、この町に四十年近い昔に来て以来、勉強に裸婦もモデルを使って仕事は続けてきた。少し正面から睨み「怖い顔」少しも甘くないよと、よく言われ続けてきたが、それが一人暮らしの女性、仕事から帰りホッとした時に、いいのだそうである。昔は裸婦というと、男性客専門、エロ的で、絵が欲しくなっても、奥さんに叱られて買うのをキャンセルしたり、飾る場所のこと、何となく売り難いものであったが、働く女性が進んで求める時代で、変われば変わるものだと「21世紀」を一番感じたこと。そういえば先年、岡山の山陽女子学園の同窓会会館も、女性が集って寛げるようにと、私の裸婦作品を飾ったのだった。

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