阿部ひろみ

Vol.6 <3月1日>
みなさまこんにちは、いかがお過ごしですか?
ああ、もう待ちに待った春ですね。
四季があるってうれしいことですね。
こんなに春が待ち遠しかったり、若葉がいい香りしたり、秋が美しかったり。
 むかし一年間ほど住んでいた英国にも、四季があるにはあるのですが、緯度が高いから、夏は白夜でいつ寝たらいいかわからないし、冬は日照時間が短くて、寒くて暗くて、それだけで悲しくなったりしていました。
 日本を離れて日本が一番だと気づく。どこの国の人もきっと、我が国が一番だと思うのかもしれない。なにしろ、体がそこの気候に馴染んでいるのだから。それと食いしん坊のわたしとしても、やっぱり日本が一番おいしい。


英田町 「長福寺近くの民家」
 岡山県で最も古い木造建築の「長福寺」を見に出かけたはずなのに、「♪春よ来い早く来い歩き始めたみよちゃん」がいそうな民家を発見。「長福寺」のことを忘れて、スケッチをした。童謡の中で歌われている家は、こんな感じに違いないと思った。
   
長船町 「長船美しい森」
 岡山県には、あちらこちらの市町村に、美しい森があるようですが、ここの建物は特にデザイン的にかわいかった。住んでいるこんなにそばに森があるなんて、童話の世界でしか知らなかった。しばらく歩いたら、小山、森林、川。休日に遠くまで車を走らせなくても、おいしい空気がいっぱいあってうれしい。
   
鴨方町 「かもがた町屋公園」
 「梅にウグイス」を撮影しているアマチュアカメラマンの人がいた。梅の咲く前から仕込みとして、梅の木にえさをつけておくのだそう。なかなか手間をかけて、一枚のいい写真を撮るのだなあと感心してしまった。野生のウグイスの声は、春になったらいつも聞いていたけれど、見るのは初めてだった。
   
久米町 「梅の里」
 何回か訪れていたけれど、はじめて満開の頃に見に行けた。夕映えした白やうすピンクの梅の花は、夕焼けに染まり橙色に光って見えた。閉園間際で人がまばらだったので、梅の香りが際だってむせかえるようだった。
   
里庄町 「霊山寺前の通り」
 なんとなく予感があって、里庄町が上から見渡せる場所へと車を走らせた。まだ風の冷たい三月、梅の花びらが風に舞い、菜の花が揺れるすがすがしい景色にふと出会えた。霊山寺というお寺さんの前の通りだ。なにげなく素敵な場所に出会えるといつも思う。「これも偶然なんかじゃ絶対ない。」と。
   
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