5月9日(水) よる7:00~7:55

せとうちデニムバレー~ジーンズの聖地KOJIMAの逆襲~

純国産ジーンズ発祥の地・児島から西に連なる井原、福山はデニム関連企業が集中する日本屈指の産業集積地。21世紀に入り、そのデニム業界は大きなターニングポイントにさしかかっている。
日本のデニム生地の決め細やかさと品質管理の確かさは今や海外の高い評価を得ており、欧米の有名ブランドにも採用されている。その一方で、国内のジーンズ市場は縮小し、価格破壊が起きている。
勝ち組と負け組みの明暗が顕在化する中、児島では、企業単独ではなく、町全体で「デニムの町」のPRに取り組む動きが盛んだ。
桃太郎ジーンズを展開する藍布屋の眞鍋社長は、シャッター通りと化した商店街に複数のジーンズショップの誘致を進めている。児島のデニムの灯を絶やしてはいけないという思いと、町全体のイメージアップが自社の経営にも反映される筈との確信もある。眞鍋社長の次なる挑戦は、人気男性ファッション誌の青空マーケット企画「稲妻デニムフェスティバル」の開催。全国のデニムファンを集め、児島の“聖地”化を進める狙いだ。
児島では、井原、福山まで網羅したエリア全体のブランドイメージを海外に情報発信し、デニム産業全般の底上げに結びつけようという構想もある。
その名も「せとうちデニムバレー」。
デニム新時代を駆け抜ける人々の姿を追う。


写真= 現存する世界最古のジーンズ「リーバイス」のレプリカ