「夏の話題」

 マクロン新大統領で旋風が吹いたが、3ヵ月経過して世論調査で人気が下がり始め、大事のようにマスコミのコメンテーターなどは語り、メディアに登場している。しかし、当たり前のことで、過熱の反動は予測される当然だと思う。周りの空気がどうであれ、自分の意見は発言して、主張するように教育されているフランス人が、各人の意見があって、黙っている筈がないからである。この国ではカラオケさえ成立しないのである。おれの方が上手いと思うと黙っていれなくて、合唱になってしまう。プロは周りを押さえるだけの実力があるから、プロなので、プロとアマの区別がはっきりしていて、自分に実力が無いと、体裁が悪いだけだからマイクは手にしないのである。デビューの新人議員などは思い付きをどんどん発言してほしいし、世論調査なんて裏意見に左右されずに、堂々とマクロン新大統領の活躍を願っている。今日のニュースは、マクロン夫人がフランスにも「ファーストレディ」を、立法、制度化すべきではないかと、声をあげている。夫婦同伴でカップルが習慣の国々では、外交の席などでも伴侶の役割も大きく、常に表に出る。ところが、世界でアメリカだけが、ホワイトハウスを守る主婦として、ファーストレディの地位が伝統的に定められている。ドゴール元大統領夫人は控えめの賢婦人で、表に出ない人で有名だった。正式結婚しない前大統領は、公式に一人で出る訳に行かないから同伴女性を決めて伴った。しかしあくまで社交の華をそえる必要であって、表に意見をださない陰で助ける存在には変わりはない。安倍夫人なども、メラニア夫人との国際交流で、錯覚していたのかなと思う。そうなると、女性首相の国も多く誕生している昨今、「ファーストジェントルマン」を考えねばならなくなるとか、夏休みの話題である。

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