岡山市出身でフランスのパリを拠点に活躍する画家、赤木曠児郎さんから月に1回程度「パリ通信」を送っていただいています。

2017年8月10日

「夏の話題」

 バカンスシーズンで、パリ市内の方が閑静で暮らしよいので、外のスケッチにも熱が入り、夏は自宅で逆に暮らす習慣にしている。外国人観光客も戻ってきたようで、1昨年は220万人だった中国人観光客が、昨年はテロの影響で180万人に減少、今年は戻って来て、この調子だと1昨年を越しそうだと、観光業は明るい顔の、中国人ブームである。わたくしを見ても中国語で話しかけ、日本人だと言うと吃驚した顔をしている。日本人観光客ブームは1970年代、もう30年以上も昔のことだったのだなーと思う。フランスでは福島第一原子力発電所のニュースが、常に日本からのトップニュースである。先日も大きくラジオ、テレビ、新聞に写真入りで3号機にロボットが入り、情況の撮影に成功したニュースが報道された。東芝製のロボットが入りと、会社の名前まで載っての関心の持たれ方である。日本では単にロボットで撮影の報道だけだったようだけれど、どう処理に成功するかは、世界の関心の的なのである。早く成功して日本の技術力の信用を盛り返して欲しいと、心から祈る。「もう放射能の数値は安全です」などと、無視して、済ませられる課題では無い。

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