「おヒップからのパリ」

 ファッション不感症、スポーツ不感症、興味が少なくなり、関心が沸かなくなってしまった。若い時は「流行」が全てだった時もある。今はパリオートクチュールコレクションのシーズン中だが、それだけが自分の毎日のニュースで全てだった頃もあったなと、思い出す程度。スポーツ好きな人には、自分の好きなゲームのスポーツニュースだけだろう。ヨーロッパサッカー選手権も、もう最終日を迎えるが、とうとうフランスが決勝戦に残って、警戒態勢も最高である。エッフェル塔下のシャンドマルス公園全体が会期中の一ヵ月、記念会場に当てられて、フランス全土10カ所の大スタジアムで開かれている全情報や、催しイベントが、ここに集まってくるパリの大センター村に作られていた。試合中前後の時間は、公園の周りのバス路線は全て変更されるし、周りの地下鉄駅は閉鎖になって、電車も止まらなくて通過、流れ込んできている熱狂した各国の応援団の喧嘩や暴動を、一番警戒していた。この公園とシャンゼリーゼ大通りが、狙われるポイントで、事故に会いたくなければ出来るだけ避けるのが、外国暮らしの知恵である。町中興奮したような人にも出会うが、無関心な人も結構多いのも発見する。先月も書いたが、近くが大きな有名チェーンホテルで、宿泊料金が毎日変わり張り出される。1万円以下で泊まれる日もある二つ星ビジネスホテルだが、インターネットで料金もコントロールされて変わるのである。決勝戦の今日はフランス対ポルトガル、3万5千円までつけていて、4万円の日もあった。こちらの方が興味があり、株相場と同じようなもので、今日はどんなイベントがパリであるのだろうと想像する。通常の土・日は、町にイベントがないから、ぐんと安くなって出ているのが普通で、休みの日・祭日には逆に高くなる日本ホテルとは正反対で、何時も不思議に思える。結婚式の風習の違いだろう。

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